注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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円形脱毛症とは?

円形脱毛症は、年齢や性別などに関係なく発症する可能性のある症状です。そして、円形脱毛症を発症すると頭部に円形や楕円形の脱毛症状が現れます。多くの場合は発症するまで目立った兆候がなく、唐突に脱毛症状が現れて髪の毛が抜け落ちます。こうした円形脱毛症が原因で髪の毛が抜け落ちた部分のことを「脱毛斑」と呼びます。そして、円形脱毛症の症状が現れる範囲は患者ごとに異なりますが、主に10円玉や500円玉ほどの大きさを持った脱毛症状が現れます。しかし、症状が重いと髪の毛がすべて抜け落ちてしまう場合があります。

そして円形脱毛症は、代表的な薄毛や抜け毛の原因の一つでもあります。薄毛や抜け毛が増える最大の原因は「AGA(男性型脱毛症)」や「(FAGA女性男性型脱毛症)」などの症状ですが、それらに次いで多い原因が円形脱毛症だと考えられています。そして、以前は円形脱毛症を発症する原因は過度な精神的ストレスだと考えられていましたが、現在では免疫機能の異常や遺伝の影響、アトピー性皮膚炎など、精神的ストレス以外にも円形脱毛症の発症に繋がる様々な原因があることが判明しています。そして、円形脱毛症を発症した場合は病院の治療を受けることで治すことが出来ますが、重い症状の場合は治療に数年の時間がかかったり、治療することが困難な場合があります。

考えられる原因は?

円形脱毛症を引き起こす主な原因の1つが精神的ストレスです。なんらかの理由で強い精神的ストレスを受けると、その影響によって交感神経が乱れることで血管が収縮し、身体の血流が悪化します。そして髪の毛が成長したり健全な状態を維持するために必要な栄養分の供給が妨げられることが原因で、円形脱毛症が引き起こされると考えられています。そして、以前は精神的ストレスが主な円形脱毛症の原因であると考えられていましたが、現在では精神的ストレス以外にも円形脱毛症の発症に繋がる様々な原因が判明しています。

円形脱毛症を引き起こす原因として、現在とくに注目されているのが自己免疫疾患です。人間の体内にはリンパ球という物質があり、体外からなんらかの異物が侵入した場合に攻撃して排除してくれます。しかし、この免疫機能に異常が生じると、異物と判断された毛根が攻撃を受ける場合があり、それが原因で脱毛症状が現れると考えられています。また、円形脱毛症の患者は家族も同じ病気を持っている場合が多いため、遺伝によって発症する場合もあると考えられています。また、円形脱毛症の患者は40%以上がアトピー素因を持っているといわれ、アトピー性皮膚炎を抱えている場合に発症しやすいと考えられています。

症状は?

円形脱毛症を発症すると、主に10円玉や500円玉ほどの大きさを持った脱毛斑と呼ばれる脱毛症状が現れます。そして、狭い範囲の脱毛が一箇所から数か所ほど出来る症状を「単発型円形脱毛症」と呼びます。円形脱毛症のなかではもっとも発症する確率の高く、脱毛斑が髪の毛だけではなく眉毛などの他の部分に現れる場合もあります。円形脱毛症のなかでは比較的軽い症状で、およそ8割の患者が1年以内に治ると考えられています。そして脱毛箇所が複数あり、何度も脱毛が起こる場合を「多発性円形脱毛症」と呼びます。正しい治療を行っても完治には半年から2年程度の時間が必要であり、脱毛斑が結合することで脱毛範囲が広がってしまう「多発融合型」などの症状もあります。

また、後頭部から側頭部までの生え際で、蛇が蛇行したような形の脱毛が起こる症状を「蛇行型円形脱毛症」と呼びます。症状を治すためには複数年かかる場合があります。そして、脱毛斑が頭部全体に拡大してすべての頭髪が抜け落ちる症状を「全頭型円形脱毛症」と呼びます。治療することが非常に難しい症状のため、長期間の治療が必要となります。そして、頭部だけではなく、眉毛やまつ毛を含めたすべての体毛が抜け落ちてしまう症状を「汎発性脱毛症」と呼びます。円形脱毛症のなかではもっとも重い症状であり、全頭型と同様に治すためには長期間の治療が必要となります。

治療方法は?

円形脱毛症は症状が軽度で脱毛が起こる範囲が小さい場合、本人が気づく前に自然と回復する場合もあります。しかし、脱毛の範囲が広かったり症状を何度も繰り返す場合などは、病院へ行くことで治療を受けられます。円形脱毛症を治療する場合は、ステロイド内服や抗ヒスタミン剤などの内服薬や、ステロイド外用薬や塩化カルプロニウム外用薬などの外用薬を使用します。

また、円形脱毛症に効果的といわれている治療方法のひとつが「ステロイド局所注射」です。脱毛斑に免疫機能や炎症などを抑える効果を持ったステロイドを注入することで症状を改善します。そして「局所免疫療法」では、DPCPやSADBEなどの化学試薬を用いて脱毛症状が現れた頭皮の発毛を促すことにより症状を治療します。その他には、液体窒素やドライアイスなどを脱毛斑にあてることで免疫細胞の働きを抑制して髪の毛の再生を促す「冷却治療」や、スーパーライザーと呼ばれる装置を使って皮膚の奥まで届く紫外線を脱毛斑に照射する「スーパーライザー療法」などがあります。また、全頭型円形脱毛症や汎発性脱毛症などの重い症状は、治すことが難しく治療には非常に長い期間がかかります。そのため、これらの症状を発症した場合は「かつら(ウィッグ)」が利用される場合があります。

誰にでもなる可能性はある!

円形脱毛症は年齢や性別に関係なく誰でも発症する可能性がある症状であり、発症すると円形や楕円形に髪の毛が抜け落ちます。そして、このような円形脱毛症が原因で髪の毛が抜け落ちた部分のことを「脱毛斑」と呼びます。この脱毛斑の大きさは患者ごとに違いすが、多くの場合は10円玉サイズや500円玉ほどの大きさで脱毛症状が現れます。そして過度な精神的ストレスや自己免疫疾患、遺伝などが原因で円形脱毛症を発症すると考えられています。また、円形脱毛症を発症する患者にはアトピー性皮膚炎の患者が多いため、アトピー素因との関係も指摘されています。

円形脱毛症には、「単発型円形脱毛症」「多発性円形脱毛症」「蛇行型円形脱毛症」などの様々なタイプが存在しています。そして「抗ヒスタミン剤」などの内服薬や「塩化カルプロニウム」などの外用薬を使用したり、「ステロイド局所注射」や「局所免疫療法」などの治療方法を受けることで治療することが出来ます。しかし、「全頭型円形脱毛症」や「汎発性脱毛症」などの重い症状の場合は治すことが難しく、治療期間が非常に長くなります。そのため、これらの症状を発症した場合は「かつら(ウィッグ)」が利用される場合があります。