注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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月経前症候群とは?

月経前症候群はPMSとも呼ばれ、ホルモンバランスの変化によって生じる女性特有の症状群を指します。生理前のイライラや体調不良、体のほてりや不眠など様々な症状が出るのが特徴で、症状は200種以上とも言われています。生理前に決まって体調不良になる人は月経前症候群の可能性が高く、何らかの対処が必要になります。

人によって症状の重さが異なり、日常に与える影響力も変わってくるのも特徴です。非常に症状が重く、痛みで動くこともままならない人もいれば、ほとんど自覚症状がない人もいます。女性の間でも症状の重さを共有することは難しく、人間関係にも影響を与えてしまうこともあります。

精神面にも影響を与えるのも特徴で、なぜかイライラしていると思ったら遅れていた生理がきたなど、後から原因がわかる場合もあります。前兆となる症状が自覚できないケースもあるため判断が難しく、些細な異常から婦人科を受診し、指摘を受ける場合もあるのです。

月経前症候群の原因は?

月経前症候群の原因は、生理前のホルモンバランスの変化によって引き起こされます。おもに影響を与えるといわれているのが、エストロゲンとプロゲステロンのバランスです。エストロゲンは女性ホルモンの一種で、乳房や子宮の発達に影響を与えます。プロゲステロンは妊娠を助けるためのホルモンで、食欲を増進させ、基礎体温を上げるなどの役割を持っています。

日常的にはプロゲステロンよりもエストロゲンの分泌量の方が多い状態が続きますが、生理前にはこのバランスが逆転します。エストロゲンの減少とプロゲステロンの上昇によってホルモンバランスが乱れ、ホルモンの影響を受けやすい自律神経の働きも乱れてしまうのです。

月経前症候群はホルモンバランスと自律神経の乱れによる体調不良と精神的な不調が重なって起こるものなのです。ホルモンと自律神経は脳や体の様々な機能に影響を与えているため、人によって症状の重さや影響を受けやすい場所が異なり、毎回のように症状が変わる原因となっているのです。

月経前症候群の症状は?

代表的な症状としては、頭痛や耳鳴り、体の冷えや火照り、不眠などの症状が上げられます。冷えと火照りのように正反対に思える症状が起きることがあるのは、自律神経の乱れが原因となっているためです。症状が月ごとに変わり、一定しない人がいるのも特徴です。

イライラ感や、憂鬱な気分が続く、集中力が続かないなどの症状も月経前症候群が理由のことがあります。些細なことがずっと気になってしまったり、浮き沈みが激しくなってしまったりと、日常生活にもストレスを感じやすくなるのです。

胸のハリやむくみなど、外見に影響を受ける人もいます。これはプロゲステロンの分泌量の上昇により、体が水分と栄養を蓄え、妊娠に備える体作りが始まるからです。突然食欲が増してしまう人や、逆に体調不良から食欲不振になる人もいます。

共通するのは生理前に起きるということであり、症状が多すぎて把握しきれないことも月経前症候群の特徴です。日常生活に困難を感じたら婦人科を受診するなど、早めに対策をした方が良いケースもあるのです。

月経前症候群にはどう対策すれば良い?

月経前症候群はストレスや栄養の極端な偏り、睡眠の不足で悪化するといわれています。ストレスや睡眠不足は自律神経の働きを乱すため、月経前症候群の症状を悪化させてしまうのです。ストレスを避け、しっかりと睡眠をとることが対策になります。また、無理なダイエットで症状が悪化することもあるため、バランスの良い食事をセットにして休む時間を増やすのが理想といえます。

運動不足も影響を与えるといわれています。筋肉が弱り、血液の流れが弱くなれば代謝も弱くなります。代謝が悪くなると老廃物の排出が進まなくなり、月経前症候群の影響が長引く恐れが出てくるのです。症状が出ている際に激しい運動をするのは逆効果ですが、普段から予防のために運動をする習慣をつけるのはおすすめです。症状が重い場合は、軽くストレッチをするなど、できる範囲で体を動かすことも大切です。

退社を浴することで改善される面もあるため、あまり熱すぎないお風呂で半身欲をするなど、体を温める工夫をするのもおすすめです。

月経前症候群は治療できる?

月経前症候群の対策には、薬物療法も含まれます。頭痛が激しい場合は痛み止めを処方し、精神的なバランスが崩れている場合は沈静効果のある薬が処方されるなど、症状によって薬が変わることがあります。副作用としては、眠くなりやすくなることや、かえって気分が悪くなるなど、薬と体質による相性が強く出る傾向があります。処方される薬は人様々なため、人によって効果や副作用が分かれるのです。

比較的安全性が高く、安定した効果が期待できるのが低用量ピルです。生理前の決められた期間に薬を飲むことでホルモンバランスの変化を抑え、月経前症候群の症状を和らげることができます。ただし、低用量ピルを利用しても精神的な症状の改善が難しく、精神間などで処方する鎮静薬などが同時に処方されることもあります。低用量ピル自体には血液の凝固作用を強め、血栓を出来やすくするという副作用があります。治療中の病気がある場合や薬を処方されている場合は組み合わせられないものもあるため、医師の判断に従うことが大切です。