うっかりで生じる軽いやけど 2つの対処法とおすすめの市販薬
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やけどとは?
やけどは医学的には熱傷といい、その重症度によって1度〜3度まで分類されます。1度熱傷は非常に軽度のやけどで、皮膚がひりひりして赤みを帯びます。通常、放っておいても自然に治ります。
浅達性2度熱傷は皮膚の基底層まで損傷が及ぶやけどです。強い痛みを伴い水膨れを生じることが多いです。やけどの跡が残る場合もあります。深達性2度熱傷は真皮の深層まで損傷が及びます。水膨れができ、その下の皮膚が損傷して白くなります。やけどの跡が残りやすいです。
3度熱傷は、皮膚の全層にやけどによる損傷が起こるものです。真皮の構造が崩壊して、感覚がなくなります。また、機能障害も伴います。
今回、1度熱傷と浅達性2度熱傷を軽いやけどとします。軽いやけどをしてしまったら、応急処置として行うべきことが2つあります。
1.患部を速やかに冷やす 2.水膨れを破らない
この2つを応急処置として適切に行うことができれば、やけどのあとが残らなくなります。
やけどの対処法は?
まずは対処法として、患部を速やかに冷やすことについてご説明します。軽いやけどを負ったら、すぐに流水で患部を冷やします。顔の周りなど流水がかけれない場合は氷水で冷やしたタオルを当てます。この場合、こまめにタオルを替えるようにしましょう。氷や保冷剤を直接患部に当ててはいけません。皮膚が冷えすぎて反対に障害されてしまう場合があります。
衣服を着ていた場合、衣服の上から流水で冷やすようにしましょう。無理に衣服を剥がそうとすると、皮膚の一部も剥がれてしまうことがあります。冷やす時間はだいたい3〜5分程度で十分です。すぐに冷やすことで得られる効果は次の3つです。
やけどが進行するのを防ぐ
やけどは熱によって皮膚の深くまで進行していきます。すぐに冷やすことで熱をとってやることができるので、やけどの深部への進行を防ぐことができます。
やけどの跡が残りにくくなる
やけどの熱によって皮膚が障害されると、跡が残りやすくなります。冷やすことで皮膚の障害を防いで、跡が残りにくくなります。
痛みがやわらぐ
冷やすことで感覚がマヒして鎮痛効果が得られます。
水ぶくれができてしまったときは?
対処法は水膨れができてしまったときの対処法です。水膨れができてしまった場合に、破らないことが重要です。水膨れは皮膚から剥がれた表皮と真皮の間に水が溜まった状態です。この水の中にはリンパ液などが溜まっており、雑菌などの感染から皮膚を守ってくれています。雑菌が感染すると傷の治りが遅くなったり、最悪の場合、重大な感染症を引き起こすこともあります。ですから、水膨れができたら絶対に破ってはいけません。
水膨れを破らないように処置する方法は次の通りです。
軟膏やワセリンを塗る
皮膚が乾燥するとやけどの跡が残りやすく、水膨れ部位も破れやすくなります。軟膏やワセリンを水膨れが破れないように注意して、少し厚めに塗りましょう。
水膨れを清潔なガーゼで覆う
雑菌に感染しないように清潔なガーゼで覆い、患部を外的刺激から保護しましょう。
万が一水膨れが破れてしまった場合には、ぬるま湯で患部を洗い流し、清潔な手で軟膏を塗ります。その後、上からラップで包みます。感染症の可能性があるのでできるだけ早く医療機関にかかりましょう。
軽いやけどのときは市販薬でも対処できる?
軽いやけどを負ったときに使える市販薬が、軟膏などの塗り薬です。塗り薬は次の3つの種類があります。
非ステロイドの軟膏
ステロイドの成分を含まない軟膏です。殺菌効果と炎症を和らげる効果があり、患部を保護してくれます。メリットは副作用がないことや小さな子供でも使えることが挙げられます。デメリットは効果に即効性がないことです。
ステロイドの軟膏
成分に抗炎症薬として知られているステロイドを含む軟膏です。炎症を抑えて患部を保護する効果があります。メリットは即効性があることで、デメリットは副作用の危険があることです。
抗生物質を含む軟膏
成分に感染を防ぐ抗生物質を含む軟膏です。多くの細菌に対して抗菌効果を発揮するので化膿を防いだり、感染予防になります。
軟膏を塗る手順は
1.患部を流水で洗う 2.清潔な手で患部に軟膏を塗る 3.清潔なガーゼで覆って保護する
ガーゼは定期的に取り替え、常に清潔な状態にしましょう。
オススメの市販薬は?
もうひとつおすすめの市販薬が絆創膏タイプの治療薬です。「キズパワーパッド」という商品名で販売されています。このキズパワーパッドは浸潤療法を利用した市販薬です。浸潤療法とは、乾燥を防ぐことで傷を早く治すという方法です。
皮膚に適度な潤いがある状態だと人間が本来持っている自己治癒力が最大限に発揮され、乾燥している状態のときより傷が早く治るということです。
キズパワーパッドには「ハイドロコロイド」という素材が使われています。これは、傷口ら出てくる傷を治すための体液を外に逃がさない効果を持っています。体液の作用で傷が早く治療されるのを助けてやるということです。また、患部の乾燥を防ぐ効果と、外的刺激から保護する効果もあります。
貼り方は、
1.患部を流水で速やかに冷やす 2.消毒などはせず
などはせずそのまま患部にキズパワーパッドを貼る
このたった2ステップで、軽いやけどがみるみるうちに治癒していきます。是非試してみてください。