注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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髄膜炎とは?

髄膜炎とは、普段の生活で触れたり吸い込んだりすることで身体の中に入った細菌やウィルスが、髄膜で炎症を引き起こした状態のことを言います。髄膜とは、脳や脊椎を覆っている保護膜のことで、この保護膜に感染が起きることによって髄膜炎を発症します。感染の原因はさまざまで、ウィルスや細菌の他にもともと身体の中に持っている菌に感染することで発症することもあります。

そのため老若男女誰しもが感染する可能性のある病気であるといえます。 身体が弱っている時、抵抗力や免疫力が低下していると発症することが多く、合併症を発症することもあるので注意が必要です。特に何らかの病気で免疫抑制剤などを使っている場合は、重篤化することもあるので注意が必要です。

ひどい頭痛や発熱など風邪の症状に似ていることから初期の段階では風邪と勘違いされることも多く、そのまま放置すると障害が残るほど重篤化することもあるので注意が必要な病気の一つです。

髄膜炎の原因は?

髄膜炎はウィルスや細菌が髄膜に感染したことにより引き起こされる病気ですが、大腸菌やインフルエンザ、おたふく風邪やヘルペスウィルスなどその原因はさまざまです。細菌による細菌性髄膜炎の場合、年齡によって原因となる細菌が異なってきます。例えば新生児の場合溶連菌や大腸菌などが主な原因となり発症します。生後3ヶ月を過ぎた乳幼児の場合は肺炎球菌やインフルエンザ菌で発症することがあります。成人の場合肺炎球菌や髄膜炎菌が主ですが、高齢者の場合はグラム陰性桿菌やリステリア菌が原因となることもあります。

ウィルスが原因になる場合は、おたふく風邪やエコーウィルス、ヘルペスウィルスなどが原因となります。その中でも注意したいのがヘルペスウィルスの場合で、後遺症が残る場合があります。

また肺結核の初期感染によって発症する場合もあり、微熱や頭痛、異常行動といった症状が見られます。死亡率が高いので、注意が必要なケースといえます。

髄膜炎の症状は?

髄膜炎にかかると、全身の倦怠感や激しい頭痛、悪寒、高熱、吐き気、嘔吐といった風邪に似た症状が見られます。似た症状ではあるものの、風邪と比べると髄膜炎で特長的なのはひどい頭痛で、かつてないほど強烈な痛みが症状として現れます。また風邪と異なり、首筋の硬直が起こるのが特長で、下を向くといった首を使った動作が難しくなります。こうした症状が出た場合は、風邪ではなく髄膜炎を疑ったほうが良いでしょう。

髄膜炎の中には症状が軽くすむものもありますが、進行するに従って痙攣や意識障害を引き起こすこともあります。痙攣や意識障害が症状として出ている場合、脳炎も併発している可能性があります。この場合治療が遅く脳がダメージを負うと、髄膜炎が完治した後も何らかの後遺症が残る場合があります。風邪の症状に似ていても、ひどい頭痛や首筋の硬直など髄膜炎の疑いがある症状がある場合は、すぐに病院に行き医師の診察を受けることをおすすめします。

気になるときはすぐに病院へ行こう!

髄膜炎の疑いがあれば、まずすぐに病院で医師の診断を受けましょう。病院ではまず髄膜炎の検査を行います。検査では、専用の器具を脊椎に刺す脊椎穿刺(腰椎穿刺)によって脳脊髄液を摂取します。通常脳脊髄液は透明ですが、髄膜炎の場合は白濁した状態になっています。この髄液を検査して、細菌性なのかウィルス性なのか原因を探ります。他にも遺伝子検査で菌の種類を特定できるPCRやMRIによる検査を行います。MRIで側頭葉に異常が見られれば、ヘルペス脳炎の疑いもあります。

こうした検査によって髄膜炎の原因を特定したら、治療に移ります。細菌性の場合は感染しているシア金に対して最も効果的な抗生物質を点滴、もしくは服用します。結核性の場合はイソニアジド、リファンピシン、エタンブトール、ピラミナミドといった抗結核薬を一定期間使用し続けます。結核性の場合は死亡例や難聴といった後遺症が残る場合が多いため、早期の治療が重要です。ウィルス性の場合で、単純ヘルペスの抗体価上昇がみられるときはアシクロビルかビダラビンを点滴します。

自己判断は危険!

身近なウィルスや細菌が髄膜に感染することで引き起こされる髄膜炎。ヘルペスウィルスや地上から舞い上がった鳩や小鳥の糞でも観戦することがあります。そうしたことからも老若男女誰しもが感染する可能性がある病気であり、日々気をつけておきたい病気の一つです。

髄膜炎の症状は発熱や嘔吐などほとんどは風邪に似ていますが、髄膜炎の場合はこれまで経験したことがないような頭痛になるため、頭痛の程度で髄膜炎を疑うことが可能になります。日頃偏頭痛があるという人も、今まで経験したことがないような痛みや日に日に痛みが増す、精神状態に変調がある、発熱や嘔吐の症状が出ていると言った場合には特に注意しましょう。こうした症状が続くようであれば、早めに医師の診察を受けましょう。受診は脳神経外科や脳神経内科、子供の場合は小児科を受診しましょう。

髄膜炎は、風邪とは違って治療が遅れると生死に関わることも多い病気です。こうした症状がでたら必ず医師の診察をうけるようにしましょう。