言葉がうまく出てこない!吃音症?どもり?その違いを徹底分析
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これって吃音症…?
話したい言葉は頭の中にちゃんとあるはずなのに、うまく言葉が出てこなかったりすると、吃音症という障害が疑われることがあります。1番最初の言葉がスラスラと出てこず、その最初の言葉だけを何度も繰り返して発言してしまったりするものです。
また、初めの言葉は何とか出てきても、その後の言葉が全く出てこなくなり、思うように会話が進まなくなることもあります。初めの言葉だけ、長く伸ばして発言してしまう、というものもあります。これらはすべて吃音症という言語障害が疑われるものです。会話がスムーズにいかないことは、どんな人でも経験するものです。
ですが、それは時と場合によるものであり、日常茶飯事に起きる現象ではありません。吃音症の疑いがある場合は、時と場合に関係なく常に、言葉に詰まったり同じ言葉を繰り返して発音してしまったりします。また、吃音症の人の特徴として、とても早口であることがあげられます。会話に自信がないことから、自分の発言や会話を早く終わらせたいという心情が働いているからです。
吃音症とは?
吃音症とは、言語障害の1つであり、またコミュニケーション障害の1種でもあります。頭の中で描いた言葉が思うように出てこず、他人との会話がスムーズに進みません。吃音症は大きく3つの症状に分けられます。
連声型
1番最初の言葉を繰り返して発音してしまう症状です。少ない単語であっても、最初の1文字2文字を繰り返して発音してしまうものです。
伸発型
初めの言葉を長く伸ばして発音してしまうものです。
無声型
1番最初の言葉は出てきますが、その後の発音ができません。最初の言葉を発したきり、後の言葉が続かないものです。
吃音症は、言語障害であることがまだまだはっきり認識されているものではありません。そのため、吃音症の人にとっては世間の人の反応や目が気になり、とても辛い思いをするものです。障害の1つであっても、理解されていないことが多いことから、好機の目で見られたり、逆に注意を受けたりもするのです。吃音症を気にするあまり、極端な早口になってしまったり、人と会話をすることを避けたりしてしまいます。そうすることで、コミュニケーション障害にも拍車がかかってしまい、悪循環となることもあるのです。
吃音症の症状って?
言葉に詰まり、うまく会話できなくなることは、誰しも1度や2度は経験があるものです。
原因は、緊張状態からくるものがほとんどです。初めの言葉を発したきり、次の言葉が出てこない、いわゆる「どもり」の現象は、多くの人が経験するものでもあります。
吃音症の症状は、どもりと似た現象です。ほぼ同じ現象ともいえますが、決定的な違いは、発声時の「場面」です。どもりは、ほとんどの場合が、緊張状態に陥った時に起きるものです。大事な発言をしなくてはいけない時、大勢の人前で発言する時、嘘をつく時など、緊張状態に陥るだけの場面が背景にあっての、どもりなのです。
吃音症の人の症状は、そのような特定された場面でだけ発生する現象ではありません。どんな場面においても、話をする際に先ほどのような状態になるのです。どもりと勘違いされやすいことからも、笑われてしまったり、ちゃんと発言するよと、注意を受けたりもします。他人から見たらたいしたことのないようなことでも、本人にとってはとても辛く、1人思い悩む人もたくさんいます。
吃音症の原因は?
吃音症の原因は、いまだはっきり解明されていないのです。医学的にはっきり解明されたわけではないのですが、一般的には、脳が発声に関する情報を、うまく声帯に伝えられないことから、起きるのではないかと言われています。脳が間違った信号を送ることで、本来開かなければいけない声帯が逆に閉じてしまい、言葉がうまく出てこないのです。脳の中で思い描かれた言葉は、伝達神経により、声帯にその指令が伝わることで、言葉が発せられます。
ですが、吃音症の人は、その伝達に何らかの障害が発生しているのです。脳が発声に関する正しい信号を発信できない、その理由についても詳しく解明されていません。解明されていませんが、専門家の間では、幼少期に受けた厳しい躾や、なんらかのトラウマがあるのではないかと言われたりします。
ですが、吃音症のすべての人がこの仮説にあてはまるわけではありません。原因がわからないことが、吃音症の人に余計に辛い思いをさせることになっているのです。
吃音症の治療方法は?
吃音症を抜本的に治療する方法というものは未だ確立されていません。どんな方法でも少しずつの改善を試みることです。一気に劇的に完治するものではありません。長い目で見て、改善するための方法を探る方が、精神的負担も軽くできるものです。吃音症を少しでも改善するためにできることには、どんなことがあるでしょうか。
- できる限り、ゆっくり話すことを意識する
- 言葉に抑揚をつけて話をする
- 気にしすぎない
できる限りゆっくり話すことを意識するだけで、言葉に詰まったり、どもってしまう機会も減らすことができるようになります。
また、言葉に抑揚をつけて話すことは、脳を活性化させるのです。聞き手にとっても抑揚のついた言葉は、聞き取りやすいというメリットがあります。
そして、あまり気にしないことです。吃音症は、本人がそのことを自覚すればするほど悪化すると言われます。吃音症であることを意識しすぎることで、緊張状態が生まれてしまうのです。元々人間は、緊張状態に陥ったら言葉に詰まるものです。緊張状態が吃音症に拍車をかけてしまうことになるのです。気にしすぎて、他人とのコミュニケーション不足に陥るのは、とてももったいないことです。できるだけ人との会話を楽しむことを意識しましょう。会話は、「話し方」以上に「話す内容」が大事なのです。