寝違えた!寝違えの原因と対処法から予防法までを徹底解説します
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寝違えるとは?
寝違えは、寝ている間に首周りの筋肉が固くなって炎症を起こし、首が捻挫しているような状態になっていることです。頸部の筋肉や靭帯の急性炎症による痛みの総称で、急性疼痛性頸部拘縮とよばれます。
急性疼痛とは骨折や捻挫などで起こる急激な痛みのことで、拘縮とは関節を動かさないために関節の可動域が狭くなった状態をいいます。寝違えは、首がこわばっていて、普段通りに起き上がれない。首を回せる範囲が狭くなり、回そうとすると痛みがでる。大きく横を向くと痛みが増し、無意識に身体ごと動かしてしまう。上を向きづらいなどの症状があります。
軽度の場合、数時間から1日程度で治りますが、重症の場合は痛みが2、3日続き、回復するまでに1週間程度かかってしまうことがあります。痛みによって首の動きが制限されてしまいますので、自動車の運転に支障がでてしまったり、デスクワークも首に負担がかかるため集中力が低下するなど、仕事・勉強や日常生活にも支障をきたします。
寝違える原因
人は寝ている時、無意識に寝返りを打って不自然な姿勢を修正し、正常な姿勢に戻しています。この働きは大人よりも子供のほうがよく行っており、しばらく寝ていると動いて体勢を変えています。自然な寝返りは筋肉の状態を均質化するために必要な行動です。
しかし熟睡している場合、不自然な姿勢のまま筋肉が緩んでいても寝返りを打ちません。そのため、筋肉や腱が長時間伸びきったままになり、首の周辺に痛みが出るのです。例えば、大量にアルコールを飲んだ時など、泥酔状態で熟睡してしまうことがあります。枕から頭がずり落ちても気がつかず、そのままの状態で爆睡しています。こういうときは寝返りを打つことが少ないので、寝違えの危険性が高くなります。
枕の高さが体に合わない、掛け布団の重さ、パジャマのサイズなど様々なことが要因になります。ストレスによって睡眠の質が落ちたり、眠れない日が続くと、逆に爆睡気味に眠り過ぎる日ができてしまいます。睡眠導入剤などを使用しても、熟睡して寝返りをうたない状況を作りやすくなってしまいます。
寝違えた時の対処法:冷やす
応急処置として、まず痛む箇所を冷やしましょう。寝違えは筋肉が炎症を起こしている可能性が高いので、無理やり動かすことは危険です。マッサージも行わず、冷やして安静にすることが大切です。冷却はビニール袋に入れた氷で行ってください。湿布薬は冷却剤としては不十分です。必ず氷で冷やしてください。氷を入れたビニール袋をタオルで巻き、痛む箇所に1〜2時間に1回、10〜15分ほど当てて冷します。
その後は氷を外して放置します。首の筋肉に負担をかけないように、痛い箇所を上にして横に寝転んで、低い枕を首の下に挟んで冷します。湯ぶねに長時間浸かったり、痛みのある箇所を温めると症状が悪化する恐れがあります。首や肩をぐるぐる回したり、マッサージやストレッチも症状を悪化させる可能性がありますので注意して下さい。
また、飲酒や高い枕を使用することも止めておきましょう。まず、筋肉の緊張を解くことが大切で、痛みが治まってから血行を促進して筋肉をほぐします。
痛みが治まってきたら
痛みが治まったら緊張している筋肉をほぐし、血行を改善していきます。日常生活で行える対処法は、湯ぶねに浸かる、蒸しタオルで温める、ドライヤーの温風などがあります。
通常は1、2週間以内に痛みが治まり、症状が良くなってきますが、症状が治まらない場合や頻繁に寝違える人は整形外科を受診しましょう。寝違えなんかで病院に行きにくいと考えずに病院で適切な治療を受けるほうが確実に治ります。ためらわずに診察を受けてみましょう。
寝違え以外の原因で痛みが起こっているのかもしれませんし、慢性的な肩こりやリュウマチの恐れもあります。痛みの専門医である整形外科であれば、トリガーポイント注射、消炎鎮痛薬、筋肉をやわらかくする筋弛緩薬を処方してもらえます。トリガーポイントとは強く痛みを感じる点の意味で、トリガーポイントに局所麻酔剤を注射することで、痛みがとれるだけでなく、筋肉の緊張が解消され、血行も良くなります。保険適用も認められていますし、1回の注射で痛みが半分になるほど効果があるといわれています。
予防法
まず、飲酒に気をつけましょう。泥酔した状態で眠ってしまうと寝違えの危険性が高まります。うつ伏せで寝る習慣のある人も注意が必要です。うつ伏せは身体の動きが制限され、寝返りが打ちにくくなりますので寝違えの原因になります。
また、首の周りを冷やし過ぎないように気をつけてください。首の冷えも寝違えの原因となります。首周りが冷えないように、マフラーやタオルなどで防寒して眠ってみましょう。枕の高さが体に合わない場合はタオルなどを枕に巻きつけると微調整することができます。布団の寸法や掛け布団の重さなど、身体に合った寝具を選びましょう。眠る時の衣服はパジャマがおススメですが、パジャマもサイズの選んでください。
よく寝違えを起こす人は身体を柔らかくするため、ストレッチや運動などで身体の柔軟性を養うことを意識して下さい。全身の筋肉を緩めて眠りにつけるように、リラックス状態をうまく作れるようにしましょう。寝る前に目の周囲を温めると副交感神経が活発になって、リラックスできます。