注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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アフターピルとは

アフターピルとは、何らかの事情で避妊に失敗した時に妊娠を避けるために作られた緊急避妊薬です。アフターピルは2回に分けて服用する必要があり、1回目は避妊に失敗してしまった性交後から72時間以内に、2回目は1回目の服用の12時間後に服用します。アフターピルを服用する時間が早ければ早いほどその効果は高くなるため、24時間以内に服用するのがよいとされています。

ピルというとメジャーなのは低用量ピルですが、低用量ピルは身体を徐々に妊娠状態にするため副作用が出にくいという特徴があります。これに対してアフターピルは急激に女性ホルモンのバランスを変化させるので、頭痛や吐き気、出血や血栓症といった副作用が起こるというリスクがあるのです。このようにアフターピルは女性の体に負担が大きく、日常的に使用できるようにはなっていないため、文字通り緊急時にのみ使う薬なのです。

次にこうしたアフターピルのリスクについてご紹介します。

アフターピルを服用すると出血がある?

アフターピルを服用すると必ずあるのが出血。服用してからと、1~3日程度で出血が見られます。この出血はアフターピルを飲んだことによって起こる生理で、通常の生理と区別するために「消退出血」と呼ばれています。この消退出血が起きれば、アフターピルによる避妊ができたという証拠になります。もし3週間を過ぎても出血が起こらなかった場合は、妊娠している可能性があるので、早めに婦人科を受診するようにしましょう。

またアフターピルの服用後、「排卵出血」や「着床出血」といった不正出血が起こることもあります。

生理後2週間程度で起きた排卵によって起こるのが「排卵出血」で、出血量はかなり少量です。そのため排卵日とアフターピルの服用が重なると、排卵出血か消退出血か区別ができないことがあります。

着床出血は受精卵が子宮に着床したことによる出血で、生理予定日の3~5日前に起こります。こちらも出血量が少ない場合が多く、消退出血と区別が難しいことがあります。出血に不安を感じた場合は、すぐに婦人科を受診することをおすすめします。

消退出血の期間や量

消退出血が起こるのは3日~3週間と言われています。特に1週間以内に消退出血が起きることが多いようですが、個人差もあるため、3週間以内に出血がなければ妊娠している可能性もあるので、婦人科を受診したほうがよいでしょう。

消退出血の量は排卵日によって左右されます。アフターピルの服用が排卵日の直後だと剥がれ落ちる子宮内膜の量が少ないため出血量は少ないのですが、排卵日から数日経過していれば普段の生理と同じぐらいの量の出血があります。

消退出血が起きれば緊急避妊に成功したという証になるのですが、生理が終わったばかりの時にアフターピルを服用した場合、なかなか消退出血が起きないこともあります。また緊急避妊を下敷きによって消退出血が起きないこともあります。出血しないことが緊急避妊に失敗したとは一概には言えないのですが、服用から3週間経過しても消退出血が起きない場合は妊娠している可能性があるので、早めに婦人科を受診しましょう。

副作用が起きることも

アフターピルを服用すると体内のホルモン環境が月経前か妊娠中に近い状態に変化します。こうしたホルモンの働きで緊急避妊の効果がもたらされます。しかしその一方で、アフターピルは急激に女性ホルモンを増加させるため身体に拒否反応が起こり、副作用が起きることがあります。この副作用はアフターピルの服用後、血中で濃度が上がる2~3時間で症状が出始めることが多いようです。その後大体24時間程度で症状は軽くなり、2日程度でピルの成分は身体から抜けます。しかしこの副作用は1~2週間続いたという報告もあり、個人差があるので注意が必要です。

主な副作用としては吐き気、嘔吐、頭痛などがあります。特に嘔吐については注意が必要で、アフターピルの服用後2時間以内に嘔吐してしまうと、ピルの成分が完全に吸収されず避妊に失敗してしまう可能性があります。服用から2時間以内で嘔吐してしまった場合は、追加でピルを飲む必要があるので、すぐに病院に連絡し、医師の指示を受けましょう。

必ず避妊できるわけではない

アフターピルは性行為後に使用することによって、妊娠を回避することができる薬です。しかし、正しい使用方法でアフターピルをし使用しないと、避妊効果が薄れてしまい、避妊に失敗してしまうケースもありますから注意が必要になってきます。そこで、どのような失敗事例があるのかというと、一番多いこととして、アフターピルの飲み忘れを挙げることができます。

特に、2回に分けて飲むタイプのピルの場合、2回目の服用を忘れることが多いです。もし、2回目の服用を忘れた場合、避妊効果が薄れてしまうので、気づいたら早めに服用するということが大事になってきます。他の事例としては、性行為からだいぶ時間が経過してからのアフターピルの使用を挙げることができます。アフターピルは、性行為後72時間以内に服用することが避妊効果を得るためには必要になってきますが、72時間を超えてしまうと避妊効果が薄れてしまいます。失敗したかどうかについては、生理で出血が3週間以内に起こるかどうかが判断の目安になります。

引用元:http://www.arsversificandi.net

必ず病院で詳細を!

アフターピルは薬局などで市販されている薬ではありません。母体保護法指定医となっている婦人科で診察を受ければ処方してくれます。事前に電話で確認してから受診すると安心ですね。

またアフターピルも含めピル全般において、ピルの処方に保険は適用されません。特に避妊を目的とするアフターピルは、健康上に問題もなく治療行為にも当たらないため、購入には全額自己負担になります。初診料は2000円~3000円そこに加えてアフターピル代で5000円から15000円程度かかります。ヤッペ法と呼ばれる中用量ピルを2回飲む方法では5000円前後、緊急避妊のために開発されたノルレボ錠を1回飲む方法では15000円から20000円程度かかるようです。アフターピルを処方して貰う場合はお金を多めに持っていくと良いでしょう。

緊急避妊で婦人科を受診する場合、避妊が成功するかどうかや身体への影響など心配事はつきないと思います。ぜひ気になることは医師に質問して、不安を取り除いてから服用しましょう。場合によってはアフターピルの処方と加えて、検査なども受けることもおすすめします。