注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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閉経とは?

一般に生理が終わることは、「閉経」と呼ばれています。医学的には生理終了から1年を過ぎ、生理がない場合を閉経と定義付けています。閉経は卵巣から出るエストロゲンというホルモンの量が関係しており、卵巣の働きが衰える40歳過ぎからエストロゲンの分泌が少なくなるので、閉経に向かっていくことになります。日本産科婦人科学会の調査によると日本人女性の閉経年齢は45から46歳で、そのうち約半数の女性が50歳から51歳の間に閉経を迎えるといわれています。しかし生理が60歳近くまであるケースもあり、個人差があります。

閉経のパターンも人それぞれで、いきなり完全に閉経してしまうこともあれば、閉経したと思っていたのに1年後に何度か月経が復活した、閉経したと思っていたのに少ない出血が時々ある、などこちらもひとそれぞれです。

また閉経の前後5年間は更年期と呼ばれ、様々な症状が現れます。次にそうした閉経を迎えるときの症状についてご紹介します。

閉経が近づく時に起こる症状で最もわかりやすいのは?

閉経が近づく時に起こる症状で最も分かりやすいのは、生理の周期が開くようになることです。今まで規則正しく生理が来ていた人も徐々に生理の間隔が乱れてきます。出血量もだんだんと少なくなるようになり、生理でない時期にも不正出血が起こることもあります。ただ閉経前の症状は個人差が大きいのが実情です。「1ヶ月に2回生理が来たかと思えば、生理でない時期に突然不正出血が起きた」「1回あたりの生理の期間が長くて10日以上も続く」「量が多くなったり少なくなったりといつ生理が来るのか予測できなくて、いつもナプキンを持参していた」などその症状はひとそれぞれです。徐々に生理の間隔が長くなり、1年以上生理が来なくなると「閉経」となります。

このように閉経時の症状は様々ですが、参考になるのが実の母親の症状。遺伝の関係で体質が似ている場合が多いので、閉経までの症状が似ていることが多いようです。閉経を意識し始めたら、母親に自身の体験談を聞いてみるのもおすすめです

自律神経に関わる症状が出る

閉経が近づくと起こる症状は生理ばかりではありません。次のような3つの症状が起こると言われています。一つ目は自律神経に関わる症状で、のぼせて汗が出たり、寒気を感じたり冷え性や同期、息苦しさを感じる場合もあります。その他身体が疲れやすくなったり、頭痛や肩こり、めまいといった症状が出ることがあります。2つ目は精神的な症状で、イライラしたり怒りっぽくなるなど情緒不安定になったり、ウツっぽくなる症状が見られます。その他の症状としては腹痛や関節痛、食欲不振やかゆみといった様々な症状が起こります。

こうした症状はエストロゲンの低下に加えて、加齢による身体的変化、心理的な要因、仕事や家庭など様々な要因が絡み合って表れると言われています。生理周期や量に乱れが出はじめて不安になってくるとともに、更年期の時期は子どもの就職や結婚、夫の定年退職など家族環境の大きな変化が次々とやってくるため、なかなか自分でコントロール出来ないことも多いようです。

生理にも変化が?

このように閉経時には生理の周期が乱れ、出血量が増減する、また女性ホルモンの分泌がなくなることによる気分の浮き沈みやほてりの症状が出るようになりますこうした症状を経ながら、閉経に向かっていくものの、場合によっては重病になるサインであることもあります。そうしたサインを見分けるポイントは2つあります。

1つ目は不正出血や周期の乱れに注意することです。こうした症状が続くとついつい閉経かと考えがちですが、実は重要な病気のサインである場合があります。特に不正出血の場合は、閉経の釣行ではなく子宮頸がんや子宮体がんの可能性もあります。定期的に検診を受けていない場合は、一度婦人科を受診し検査を受けておくことをおすすめします。

2つ目は身心に起こる症状で、症状が重く日常生活に支障をきたす場合があるときです。ほてりやのぼせ、動悸などの症状がひどい場合、こうした症状は更年期障害と呼ばれ、薬やホルモンの補充で治療をしていく必要があります。

更年期障害と上手く付き合おう!

更年期障害とは女性ホルモンであるエストロゲンの分泌低下で起こる症状です。更年期にさしかかると卵巣機能が低下するのと同時にエストロゲンの量も徐々に減っていきます。その分泌低下を解消しようと脳はエストロゲンを分泌するように指令を出しますが、エストロゲンは分泌されず脳と卵巣のバランスが取れなくなり、脳が混乱してしまいます。こうした混乱によって様々な症状が起こるのです。

更年期障害ではのぼせやほてりといった症状がありますが、こうした症状のことをホットフラッシュといいます。症状は閉経の約2年前から出現し、長く持続することも少なくありません。

こうした症状への治療法としては分泌の低下したエストロゲンを補充するホルモンの補充療法や、漢方薬をつかって女性特有のバランスの乱れを回復する方法が有効です。不眠症状が出ているときは睡眠薬が処方されることもあります。更年期の症状は人それぞれ。婦人科の医師にきちんと相談することが大切です。