注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

Sponsered Link

胃が痛くなる原因とは?

胃が痛くなる原因としては以下のようなものが考えられます。

  • ストレス
  • 食べ過ぎによる胃酸過多
  • 刺激物の摂取
  • 内部の胃壁が炎症している
  • 寒さやストレスなどで胃が収縮してしまう
  • 病気

これらの原因により胃痛は引き起こされますが、原因が一つであるとは限りません。多くの場合胃痛は複数の原因で引き起こされることが多く、痛みの原因は単純ではありません。

胃痛の原因で最も多いのはストレスによるものです。過大なストレスが発生すると内臓の働きを司る交感神経のバランスが乱れ、胃の働きが正常ではなくなってしまいます。胃酸が出過ぎたり逆に内容物を消化しきれなかったりなどストレスによって胃が正常に活動しなくなると強い痛みを引き起こしてしまうのです。

食べ物による影響も見過ごせません。消化能力を超える量を食べて胃が満杯になってしまうと正常な機能が阻害され痛みの原因になりますし、唐辛子など刺激物は胃内部の粘膜を強く刺激して痛みを引き起こします。胃がからっぽの状態で冷たいものや熱いものを飲むと強い刺激が加わって痛みを発生させてしまいます。

胃壁は非常にデリケートなので、体調が崩れるとすぐに炎症してしまいます。風邪をひいた時に胃が痛くなるのは胃壁の炎症が原因です。

胃そのものが縮むことで痛みを引き起こすことがあります。寒さにさらされたときに胃が急速に収縮して痙攣しキリキリとした強い痛みが発生します。しばらくして胃が元の状態に戻れば痛みは引く一時的なものですが、胃けいれんによる痛みに悩む人は少なくありません。 胃が病気の場合も痛みを感じます。痛みが長期間続くような場合は病気である可能性が強く疑われます。

胃が痛いときに考えられる病気

胃炎

胃痛で考えられる病気としては「胃炎」が挙げられます。胃炎とは胃内部の胃壁が延焼する病気で、ストレスや体調不良、ウイルス感染が主な原因です。胃炎は自然回復する軽度なものから投薬治療が必要や重度なものまで症状は様々ですが、胃の痛みの原因となる病気としては最もポピュラーな病気です。

胃炎は急性胃炎と神経性胃炎の大きく二つに分けられます。急性胃炎はウイルス感染や食中毒、しげ物の摂取などが原因となる病気で、多くの場合安静にしていれば2〜3日程度で回復します。神経性胃炎は精神的ストレスが原因となって引き起こされる胃炎で、ストレスの原因が取り除かれないと回復は見込めません。

急性胃炎

胃粘膜に、突然の炎症が起こった状態のことです。日常的に、一番起こりやすい病気とされています。症状は、胃の痛みや不快感・むかつき・おう吐・食欲低下・吐血が起こります。多くは、安静にして食事に気を付けて、薬を飲めば2~3日で治る病気です。

引用元:https://www.ishamachi.com

原因には、ウイルスによるもの、食中毒、胃にとって刺激が強い食べ物を食べ過ぎていた、暴飲暴食、アルコール、薬の副作用、アレルギー、精神的なものなどかなり様々なものが考えられます。

神経性胃炎

精神的な不安や苦痛、ストレス、寝不足、仕事による疲れが原因で、引き起されます。胃の症状は激しい胃痛・吐き気・全身倦怠感・食欲不振・体重減少・胃もたれ・げっぷ。これに加えて、心身症の症状(ふらつき・不眠・不安・抑うつなど)もみられます。

引用元:https://www.ishamachi.com

胃潰瘍

「胃潰瘍」も胃痛の原因となる代表的な病気です。胃潰瘍とは胃粘膜が胃酸によって損傷し一部がなくなってしまう病気でストレスやピロリ菌、薬などが主な原因です。重度になると胃に穴が開いてしまい、粘膜が無くなった部分から出血し腹膜炎などを引き起こす可能性がある恐ろしい病気です。

胃がん

「胃がん」は胃の病気としては最も深刻な部類に入る病気です。日本人の死亡原因でも上位に位置する胃がんは初期症状がほとんどなく、痛みが出てきた時にはかなり進行が進んでいる可能性があります。症状だけでは他の病気と区別するのが難しくX線や内視鏡などの精密検査が必要となります。

胃アトニー

胃下垂(胃が正常な位置より垂れ下がっている状態)が原因で、胃の動きが弱っている状態のことをいいます。症状としては胃痛・胃もたれ・げっぷ・むかつき・食欲不振・精神疲労・胃が張ったような痛み・すぐ満腹になってしまう、などがあります。バリウム検査で判断されます。

引用元:https://www.ishamachi.com

胃下垂が原因となっているので、食後に体の右側を下にして横になると、痛みが軽くなる傾向があります。

胃アニサキス症

アニサキスという虫が寄生している魚介類を、生や、加熱が不十分なまま食べることでおこる病気です。魚を食べた大体2~8時間後に、激しい胃の痛み・おう吐が起こります。

引用元:http://www.mhlw.go.jp

感染原因は、アニサキスという虫がいた海産魚介などを食べることによることです。サバ、アジ、イワシ、イカ、サンマなどが考えられます。原因となるアニサキスを内視鏡下に除去すること、2日ほど我慢すれば症状はおさまると言われています。

胃粘膜下腫瘍

胃の壁に腫瘍や、隆起ができる病気のことを指します。腫瘍が小さい時は、ほとんど症状がありません。時々腹痛・胃の痛みや不快感がおこることがあります。腫瘍が大きくなるにつれて、吐血・下血(肛門から血液が出てくる)の症状が出てくることがあります。内視鏡・超音波検査で発見できるものです。腫瘍が5.1cmを越えて大きくなると、摘出手術が必要になります。

引用元:https://www.ishamachi.com

放置すると、吐血をまねくような怖い病気ですので放置は厳禁です。

胃けいれん

胃けいれん事態は、病気ではありません。みぞおちのところを中心に突然胃のけいれんが起こるのです。痛みは、数分から数時間ほど続くこともあります。他の胃の病気が原因で、胃けいれんが起きていることも考えられます。

胃が痛いときの対処法

安静にする

急に襲ってきた胃の痛みを和らげるには安静にするのが一番効果的です。胃けいれんなど突発的に襲ってくる胃の痛みはしばらく時間が経つと回復しますが、動き回っていると回復が遅れてしまいます。多くの場合横になって安静にしていれば1時間以内に痛みは収まります。

体を休めるときの姿勢は、右を下にして横になりましょう。胃と十二指腸のつなぎ目が右半身にあるため、右を下にすることで、胃の内容物を十二指腸に流して負担を軽くする効果があるためです。食べたあとにすぐ横になることは、逆に胃痛を起こしやすくしてしまいますので、横になるのは時間がたってからにしましょう。食べ物を食べたあとは、胃酸が大量に分泌されていますので、横になると胃酸が逆流してしまうためです。最低でも1時間は横にならないようにしましょう。

温かい飲み物

温かい飲み物も胃痛に効果的です。温かい飲み物は胃を温め、本来あるべき状態に近づける働きをします。コーヒーや炭酸ジュースなど刺激の強い飲み物は逆効果なので、白湯など刺激が少なく温かい飲み物を少量ずつ飲みましょう。一気に飲むと戻してしまう可能性があるので注意してください。

体を温める

体を温めるのも効果的です。胃は寒さに弱く、外気温が低いと収縮して痛みを引き起こしてしまう可能性があります。暖かい服を着る、布団に入る、お風呂に入るなど体をしっかり温めると痛みは和らぎます。

深呼吸をする

ストレスによる胃痛の場合には、リラックスするという意味で深呼吸をすることも胃痛への対処法になります。自律神経には、交感神経と副交感神経という2つがあります。このうちの交感神経という、緊張感や集中力を担う神経が長く続くと、胃の血流が悪くなったり、胃酸の過剰分泌が引き起こされて、胃痛が発生しやすくなります。

刺激の強いものは食べない

食べものの中には、胃痛を引き起こしやすくしてしまうものがあります。

  • 柑橘系のフルーツ
  • お酢
  • 揚げ物
  • 脂身の多い肉
  • マグロ・トロなどの脂分の多い食べ物
  • 貝類・イカ・タコなどの魚介類
  • 根菜類

我慢できない痛みには痛み止めがききますが、痛み止めは位に与える刺激が強く服用の仕方を間違えるとかえって痛みを強くしてしまう恐れがあります。痛み止めを使い続けると胃潰瘍を引き起こす危険性もあるので、用法用量を守って正しく服用してください。

胃痛を起こさないためには?

  • 一日三回規則的な食事を行う
  • よく噛む
  • 腹八分目でとどめる
  • 塩辛いものや辛い物を避ける
  • コーヒーは濃すぎないものを飲む、ミルクを入れる
  • アルコールは控える
  • たばこを控える
  • 良く寝る
  • リラックスする、イライラする機会を減らす
  • 腹筋を鍛える
  • 起きてすぐ、寝る直前には食べない

引用元:https://www.ishamachi.com

胃は繊細な臓器なので、生活が乱れるとすぐに不調になってしまいます。特に食事による影響は強いので、毎日3食規則正しく食事を摂るようにすると胃痛の予防になります。刺激物の摂取や食べ過ぎも胃痛の原因なので、バランスのとれた食事を適量摂取することも重要です。消化に負担がかかるものを食べればそれだけ胃は疲れ痛みが発生しやすくなってしまいます。調理法を工夫して胃にやさしい消化しやすいメニューを摂るようにすると胃酸過多による胃の痛みを防止できます。

ストレスを無くすことも大切です。不安やイライラなど精神的ストレスは胃痛の大きな原因です。仕事や家庭生活でたまったストレスは上手に解消しましょう。休日はスポーツや趣味を満喫し、時間に追われずゆったりとリラックスできる時間を確保しましょう。週に一日は毎日のストレスで弱った胃を優しくいたわってあげてください。

もう一つ大切なのが睡眠です。睡眠杯を休める時間でもありますが、睡眠時間が短かったり睡眠の質が低かったりして十分に胃が休めないと朝から胃痛に悩まされることになります。睡眠時間は最低でも6時間は確保し、寝る前1時間は飲食せず胃に負担をかけない状態で眠りにつきましょう。満腹のまま寝てしまうと寝ている間ずっと消化することになってしまい、胃が疲れて痛くなってしまいます。

胃痛が続く場合は?

多くの胃痛は数日程度で納まります。急性の痛みであれば数時間で回復することもあり、すぐに痛みが治まるようであれば深刻に考える必要はありません。

ただし、あまりにも痛みが続く場合や何度も痛みがぶり返す場合はすみやかに病院へ行ってください。長引く痛みや繰り返す痛みは胃の深刻な病気のサインである可能性が高く、放置していると手遅れになる可能性があります。本当に病気なのか、どの程度の症状なのかは素人には判断できません。専門の医師の診察を受けないと治療が必要かどうかもわかりませんから、我慢せず早めに病院へ行きましょう。

痛みが弱いからといって安心してはいけません。胃がんの場合、痛みの程度はそれほど強く無いものの一向に収まらず長期間続くのが特徴です。痛みが弱いから症状も軽いとは限りません。長引く痛みは放置しても治まる可能性は低く、適切な治療を受けない限りずっと痛みに悩まされ続けることになります。どんなに軽い痛みであっても長引く場合は医師の診察が必要です。