命に関わる病気、脳梗塞!初期症状や後遺症などを徹底解説!
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脳梗塞とは?
脳梗塞は脳の血管が詰まることや、血管が狭まることで起こる病気の一つです。血液が正常に流れない事から酸素や栄養素が滞り、脳が壊死してしまう可能性があります。発症から短時間で死亡に至るケースも珍しくないことから、高血圧や高脂血症を避けるなど、日頃の健康管理で予防することが大切になっているのです。
また、治療が間に合っても脳細胞にダメージが残ることが多いことから、後遺症が多い病気としても知られています。脳梗塞の前兆が見られる場合は早めに病院に行くことが大切になるのです。また、脳梗塞と思われる症状で倒れた人がいる場合は、なるべく早く救急車を呼ぶ必要があります。判断の遅れが命に関わってしまう事も多いのです。
大切なのは症状を軽く見ない事です。病院で検査を受けて何事もなければ良かったと思った方が良く、安易な判断が命を左右することも多いのです。危険な病気であるだけでなく、誰に起きても不思議ではない事を念頭に知識を身に着けることも大切です。
脳梗塞の発症メカニズムは?
血栓性
主な原因は動脈硬化です。動脈硬化によって脳の動脈がだんだん狭くなり、そこに血栓(血のかたまり)ができ、最終的に血管が詰まって脳梗塞が起こります。
塞栓性(そくせんせい)
心臓や、頸部等、血液が頭に至る手前の血管に出来た血栓などの塞栓源が血流にのって脳へ飛んで行き、血管が詰まって起こるものを塞栓性脳梗塞と言います。
血行力学性
もともと血管の狭窄(血管がせまくなること)があるものの脳梗塞を起こしてない状態に、血圧低下や脱水などが原因となって、脳の血流量が低下する事によって起こるものです。
脳梗塞の初期症状
脳梗塞の初期症状として挙げられるのが、手足のしびれです。手足は神経が集中していることから脳に異常が発生すると影響を受けやすい箇所になります。脳からの信号が錯綜することがあるため、しびれを感じることが多いのです。また、右半身や左半身に偏ってしびれを感じることが多いのも特徴の一つで、平衡感覚が失われてしまう事もあります。
また、ろれつが回らなくなってしまう事も多く、言葉が上手く発せない等の症状が出やすくなります。これは舌の筋肉が上手く動かなくなってしまうからです。口の片側だけ閉まらない場合や、言葉が理解できない等の状態につながる場合もあります。会話能力が著しく低下する場合もあり、家族などに指摘されて病院で検査を受けた結果、脳梗塞の初期症状だったとわかるケースもあるのです。高血圧や糖尿病、高脂血症から脳梗塞に発展することも珍しくないため、これらの症状があって異常を感じた場合は早めに病院で検査を受けた方が良いのです。
脳梗塞のチェック方法「FAST」
FASTとは脳梗塞をチェックする代表的な方法の一つで、顔、腕、話し方、時間感覚の英単語から、それぞれの頭文字を繋げたものです。脳梗塞の症状は体に大きな影響を与えることが多いため、簡易的なテスト法として利用されているのです。
Fはフェイスの頭文字であり、笑顔を作るテストを行います。脳梗塞の症状があると口の片側の筋肉がマヒしていることが多く、笑顔が不自然な形になります。また、Aはアームの頭文字であり、手の平を上にして、肩の高さまで水平に挙げる運動を指します。麻痺をしているとどちらかが下がってくるため、脳梗塞の疑いが出てくるのです。
Sはスピーチの頭文字で、太郎が花子にりんごをあげた等の文章を話します。呂律がまわっていなかったり、前後が入れ替わる、脈絡のない単語が混じるなどの症状があった場合は要注意です。Tはタイム、時間の略です。これらのテストで一つでも異常が見つかった場合は素早く救急車を呼ぶ必要があります。これは脳梗塞から3時間以内に病院で治療を開始することが望ましいからで、時間が掛かるほどリスクが高まってしまうのです。
脳梗塞の症状は?
脳梗塞の症状は初期症状では自覚が薄い場合も多く、一時的に回復する場合もあります。しかし、その後に急激に症状が悪化することが多く、初期症状が見られたらまず検査を受けることが基本になります。手足のしびれ等が原因で検査を受けて、小規模な脳梗塞があることがわかることも珍しくないのです。
脳梗塞の症状として、視界の欠落や目まいやふらつきなどが起きることがあります。左右が見えないことに本人が気づかないことも多く、物にぶつかりやすくなるなどの症状が出る場合もあります。また、症状が進行すれば意識を失ってしまう場合もあります。意識を失った場合は下の筋肉が動かない事からいびきをかいてしまう事が多くなります。舌がもつれて呼吸困難になってしまう事も多いため、脳梗塞が疑われる場合は体を横にして軌道を確保するなどの工夫が必要です。また、身体を揺さぶると症状が悪化する可能性もあるため、救急車を呼びながら、応急手当の方法などを聞きつつ対処する必要があるのです。
運動 / 感覚障害
典型的には右側もしくは左側の片方の手足に麻痺やしびれるような感覚障害が起こったりします。脳の中で、手に命令を出す細胞と足に命令を出す細胞は近くに存在していますから、典型的には手にも足にも同じような症状が出るわけです。
手足だけではなく、顔面の筋肉にも麻痺が起こることがあります。そのため、顔の筋肉の片方だけが緩んでしまう、口角が下がるため水を飲もうとすると水がこぼれるといった症状がでることもあります。
言語障害 / 失語症
ろれつが回らず何を言っているのか聞き取れなくなったり(構語障害)、話したいのに言葉が出なくなったり(運動性失語)、言葉が理解できなくなったり(感覚性失語)します。
症状は、自分自身で気づくことよりも周りにいる家族や友人が「いつもとちがう」と気づいてくれることが多いようです。
視野障害
後大脳動脈という後頭葉に血流を送る血管が閉塞すると半盲と呼ばれる視野の半分だけが欠ける症状が生じます。
この症状も、自分自身で自覚しにくようです。壁の存在に気づかずぶつかってしまうなどの症状により気づくことも多いようです。
平衡感覚障害
小脳に脳梗塞が生じた場合には体のバランスが取れなくなって転倒したり、ふらついたり、めまいが起こる事があります。
脳梗塞の後遺症
脳梗塞の治療が遅れた場合、後遺症に悩まされることも多くなっています。代表的な後遺症としては半身麻痺が挙げられ、手足の痺れや物を飲み込む際の嚥下障害、うまく体を動かせなくなる運動障害が起きることもあります。
言語へのダメージが大きい場合は、言語障害などが発生することがあります。同じく、感情や情緒をつかさどる部位にダメージがある場合は、記憶障害や注意傷害、うつ病などが発生することがあるのです。視覚障害や排尿障害など広範囲に影響が及ぶことがあるため、素早く治療を受けることが重要になってきます。
また、後遺症の一部はリハビリによって回復する可能性もあります。軽度の物であれば日常生活に支障がないレベルまで回復することもあるのです。運動機能などは比較的回復しやすく、最初の2カ月程度のリハビリ効果が顕著であり、1年程度まで緩やかに回復する可能性があります。言語障害なども薬や反復学習で回復する可能性もあるため、術後も重要な要素になっているのです。