注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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貧血とは?

さて憎い貧血ですが、早く治したいと思っているそこのあなた。「貧血とはなにか」ということをご存知ですか?彼を知り己を知れば百戦殆からず というように、まずは貧血のことをよく知っておきましょう!

一般的に貧血とは、血液の一定容量中の赤血球つまりはヘモグロビン(血色素)が減少している状態をさします。正常な場合は、赤血球が1立方ミリメートルに400万〜500万個、ヘモグロビンが1デシリットルに12?16gある状態です。しかし貧血の場合は、赤血球が上記と同量に350万個以下、ヘモグロビンが上記と同量に11g以下の状態で、赤血球はおよそ5分の3弱にまで減っています。

ヘモグロビンの減少によって酸素と二酸化炭素のガス交換が低下するため、組織では酸素が減少して貧血性の低酸素状態になります。また、貧血は全身的なものをいいます。間違えやすい例に「脳貧血」という状態がありますが、これは脳を流れている血液量だけが減少して脳の低酸素症をおこすもので、体全体からみれば赤血球、ヘモグロビンは共に正常なので貧血とはいいません。

貧血の原因

次は「貧血がなぜ起こるのか」を知りましょう。

貧血が起こる原因は主に2つに分かれます。まず一つは赤血球が減少する場合です。赤血球が減少する原因としては、骨髄内で赤血球の産生が低下するため(例:再生不良性貧血)、赤血球の破壊が亢進したため(例:溶血性貧血)、出血で赤血球を失ったため(例:出血性貧血)などがあります。

そしてもう一つは赤血球内に含まれているヘモグロビンの合成が低下する場合です。赤血球が作られても中のヘモグロビンが作られない原因としては、鉄が不足したため(例:鉄欠乏性貧血)、ヘモグロビンを作っているタンパク部分に異常があるため(例:サラセミア)、ビタミンB6の欠乏、体内の鉄をつくる素(δ-アミノレブリン酸合成酵素)の欠乏(例:鉄芽球性貧血)、鉄を運搬しているランスフェリンの欠乏症のため、鉛中毒などがあります。

おそらくこの中のどれかが原因となっていることでしょう。上記は発生機序別の分け方なのですが、この他に赤血球係数よる分け方もあります。

貧血の症状

さて次は「貧血でどうなるのか」についてです。これは実体験をしている方も多いと思いますので、日常をおさらいする感じで症状が伴った時のことを振り返ってみましょう。

皆さんがよく伴う症状は、頭痛、頭重、めまい、耳鳴り、注意力・集中力の低下、倦怠、息切れ、食欲不振、胸痛、心悸亢進(動悸)などではないでしょうか。もっと重い症状の場合は、肩こり、下痢、便秘、生理不順(女性のみ)、呼吸困難、病的に痩せる、疲労などもあるでしょう。さらに重い症状になると、むくみが出やすくなり、最低血圧が低下し、心臓が拡張して静脈でも雑音が聞こえるようになったりします。

また顔に現れるものとして、顔面蒼白、粘膜も青白い、唇の鮮やかな赤みが消失するなどがあります。貧血がゆっくり進行する時は、体が順応するために自覚症状は軽い。しかし運動時、歩行時、階段を昇る時には必ず動悸や呼吸困難、胸痛の症状を伴い、動きを止めても速やかに元に戻ることはなく、回復に時間がかかります。

貧血の治療法

さあ、いよいよ治療法です!治療の方法としては主に2つの場合があります。自分で出来る場合と病院などで行う場合です。どちらも紹介しますが貧血の治療法は原因によって異なるので、きちんと適切な治療をして必ず改善したいのならば、まずは自分が「なぜ」貧血なのかという事と「どの種類」の「どの」貧血なのかを明確にしておくことが大切です。

まず自分でできる治療法です。鉄欠乏、ビタミンB12欠乏、葉酸欠乏に対してはそれぞれ欠乏したものを補給し、十分貯蓄できるまで補給を続ける事です。{鉄}実は体内の鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」というものがあります。吸収率が良いのはヘム鉄なので、補給時にはヘム鉄の豊富なレバーや牛の赤身肉、しじみやあさり、かつおなどを多く摂りましょう。{ビタミンB12}ビタミンB12は主に貝類に多く含まれているので補給時には、しじみやあかがい、牛のレバーなどを多く摂りましょう。{葉酸}葉酸は水に溶けやすく少量ずつしか摂取できないので、意識的に摂るようにしましょう。補給時には、ブロッコリーやほうれん草、いちごやかぼちゃなどを意識しましょう。

そしてここで「あれ!?」と思った方。自分でできるっていいながら欠乏しているものを摂取しているだけじゃない!と思った事でしょう。そうなんです!!貧血の原因が分かって欠乏しているものが分かれば、それを補給することで貧血は改善できるのです!ではなぜ病院に出向く方法を紹介するのか…それは貧血の原因が分からず欠乏しているものが分からない場合に輸血をするために行くのです。それならば全員輸血をすればいいのでは?と思うかもしれませんが、それは違います。輸血というのは体外から自分のものではない異物が入るのと同じ事なので、やはり体に負担がかかります。そして輸血は一時的に回復するものであって、日々の日常的に改善したいのならば欠乏しているものを多く補給することが必要です。

貧血の予防法

さて、貧血についての基礎知識から原因、症状、治療法が分かってもう大丈夫と思ったそこのあなた!確かに今のあなたは上記の事を知って治療して貧血との戦いに勝利できるでしょう。ですが根本的なことを言うと本当は「貧血にならない」ことが一番良いのです。今まで厄介者だった貧血にもう困ることがないようにする方法をお教えします。

まず第一に「自分のことをしっかりと観察し知ること」です。今回貧血について色々なことを知った様に、また自分に対しても色々知り、自分の状態をしっかり把握することで貧血だけでなく、様々な面での予防ができます。

そして第二に「意識的に摂取すること」です。貧血の多くの原因は何らかの欠乏によるものです。自分を知って何が欠乏しているのかが分かっても、それを摂取しなければ意味がありません。また貧血になったことがある方の中でその時の欠乏していたものが分かっていれば、それは自分に欠乏しやすいものなので、普段の日常から意識的に摂取しましょう。貧血の原因になりやすいものは意識的に補給しなければ自然と欠乏してしまうので、何を意識的に摂取すればいいか分からない場合は、欠乏して貧血の原因になっているものを意識的にとりましょう。

貧血になったことがない人も、貧血を改善できた人も、これから先貧血にならないように是非上記のことを実践して欲しいです。