注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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糖尿病とは?

糖尿病とは文字通り、尿中に本来排出されるはずのない糖分が出て行ってしまうという意味の病気。 大きく分けて2つの「型」があります。例外がありますが、怠惰な生活習慣のため起こることが多いのが2型糖尿病。一方幼児期〜10代までの間に発症しやすいのが1型糖尿病です。2型糖尿病は運動不足や偏食で本人の代謝が落ちているため、食事・運動療法でかなり回復します。まれに生活習慣に問題がないにもかかわらず2型と診断される患者もいるそうです。

1型糖尿病は自己免疫疾患と呼ばれており、突発的に膵臓のインスリンの生成に問題が発生。食生活や運動習慣に関わることなく発症します。また食事・運動療法にくわえてコンスタントな投薬治療を行い、一生付き合い続けなくてはなりません。子供に多いことから、無理して空元気を装っているとなかなか気づいてもらえないケースも存在します。小児に多いといえど、大人になってから発症する患者も存在します。

いずれの糖尿病も遺伝との関連性があるようですが、はっきりとしたことはわかっていません。日本では食生活の欧米化から2型の患者が多く、1型の患者は比較的少ないです。

1型糖尿病の症状は?

今回紹介する1型糖尿病の症状は、倦怠感、頭痛、口の中の粘つき、疲れがとれない、頻繁な尿意、喉が渇く、食べても食べても太らずむしろ痩せていく、といったところです。このうち頻繁な尿意があり、なおかつ喉が渇くというのは相互に関係があります。体内で糖分が代謝されなくなると、血液に溶け込んだ糖の浸透圧の関係で、喉が渇き始めます。特に食事の後は糖分が吸収され始める頃なので喉の渇きだけでつらいです。

次に体は余った大量の糖分を尿から排出しようとします。水を飲んだ矢先にすぐにおしっこに行きたくなるのです。このとき、飲み物にジュースを選んでしまうとせっかく血液を薄めようとするのに更に糖分を摂取することになります。

また食べても痩せるというのは、糖が本来筋肉に蓄えられる物質であるため起こります。インスリンによって細胞に充てられるはずの糖分が吸収されないため、食べてもエネルギーとして蓄えられず、結果痩せていきます。

原因は?

糖尿病の原因は明確にはわかっていません。長い歴史の中で土地の栄養に乏しく、飢餓を乗り越えてきた日本人にとって糖分中心の飽食と食の欧米化は2型糖尿病の増加に直結するに至りました。

しかしながら1型はどういった原因で発症するのか不明です。わかっていることは本来ウィルスなど病原体を撃退するはずの自己免疫システムが誤作動を起こして自分の臓器を攻撃してしまい、結果、臓器の一部が機能しなくなりインスリンが分泌されなくなるのではないか、という発症までのプロセスだけです。

親戚か3等親までに糖尿病いずれかの患者がいれば本人もなりやすい、などと民間医学では言われていますが、親戚に患者がいなくても、ある日突然この病気に罹患することがあるのです。よって遺伝的要因は医学的には明言されていません。実際親や子供に内分泌系の異常が無いにもかかわらず、成人してからその症状に悩み、病院を受診して1型糖尿病と発覚した患者などがいます。

治療法は?

1型糖尿病の治療法の大部分を占めるのが投薬と自己血糖測定によるものです。食事の前や任意のタイミングで血糖測定を行います。血糖値と食事の分量、その後の運動量に基づいてインスリンの注射する量を考慮する方法です。日本では1型糖尿病患者そのものが希少であることと、注射による投薬治療があまり知られていないため、患者であることを隠して隠れて注射している人も居るかもしれません。

他にも、2型と同じく運動療法と食事療法と組み合わせて健康的な生活習慣を心がける総合的な治療法もあります。もともと、生活習慣による病気でないことと小児患者が多いためスポーツや体を動かす趣味を習得して自分なりに続けやすい形で運動を組み込んでいくことも出来ます。

食事療法については家族や周囲の協力が必要な部分もありますが、投薬していれば健康な人と同じように飲み食いしても良いという意見もありますし、成長期に食事制限すれば体の土台形成だけでなく人格形成にも悪影響が出てくるのではないでしょうか。

予防法はあるの?

残念ながら具体的かつ有効な糖尿病の予防措置は考案されていません。発症してからでないと症状がわからないのが1型糖尿病の特徴でもあります。また一度罹患すると死ぬまで一生つきあって行かなくてはいけません。た

だあえて言わせていただくとすれば、健康診断で血糖値に異常が出た際や、尿検査で異常値が出たときは糖尿病の可能性が出てきます。また上記に挙げたは1型糖尿病の症状「喉の渇き」「頻繁な尿意」「食べても痩せる」に当てはまる項目があるときは、すぐに病院を受診するようにしてください。まだ大丈夫だとおもって倦怠感を放置していると、体がエラーを起こしてしまいます。本来分泌されるはずのホルモンでしかも私たちが生きる上で重要なインスリンがでないのですから、エラーを起こすのも当然です。

早く気づけばそれだけ、治療に充てる時間が増やせます。また少しでも早く治療法を身につけて元の生活に戻れるように工夫すれば、運動、食事、そして自分の体の仕組みを理解して、健康マスターになれますよ。