注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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クレアチニンとは…?

健康診断の結果が届くと、とてもドキドキしながらその中身を見ることになります。年齢を重ねれば重ねるほど、中を見る時の緊張感は高まる一方です。そして、健康診断や人間ドックのような健診を受けると、ほとんどの確率で受ける検査が血液検査です。血液検査によってわかる病気も多く、自分の健康状態を知るうえで血液検査は欠かせない検査項目となっています。

そんな血液検査の項目の中の1つにあるのが、今回お話する「クレアチニン」です。検査項目の中では、「Cr・Cre」などと表記されます。クレアチニンは、腎臓の機能を知るためにはとても大事な物質で、筋肉を動かすエネルギーの原料となる「クレアチン」が代謝された後の老廃物なのです。老廃物なので腎臓から尿中に排泄されますが、血液中におけるこの数値が高ければ、腎臓機能の異常を示している可能性が高くなります。

また、数値が低すぎてもなんらかの異常を示していることになるのです。クレアチニンは、腎臓が正常な働きをしているかどうかを知ることができる、実に重要な役割を持った物質なのです。

クレアチニンの数値が高いのは?

クレアチニンの数値が高い数値を示すときは、腎臓の機能障害が疑われます。腎臓は老廃物をろ過して排泄するフィルター的役割を果たす臓器です。クレアチニンは老廃物であることから、腎臓が正常な働きをすればこの腎臓でとどまるべきものなのです。

ですが、腎臓の異常でこのフィルターが正常に機能しないと、血液中に老廃物であるクレアチニンが多量にとどまってしまうことになります。また、排管である尿管に異常が発生していても、クレアチニンが血液中に多量に流れ出し、とどまってしまうため数値が高くなるのです。

これらのことから、血液中のクレアチニン濃度が高いということは、腎臓に異常が発生し、その機能が低下している可能性が高いということになるのです。腎臓に発症していることが疑われる病気には下記のようなものがあります。

・急性及び慢性の腎不全 ・急性及び慢性の腎炎 ・腎盂腎炎 ・腎臓結石 ・肝硬変 ・腎臓がん

これらの病気であるかどうかを診断するには、さらなる詳しい腎臓の検査が進められることになります。

クレアチニンが高くなる原因は?

クレアチニンが高くなる原因のもう1つは、運動と筋肉量です。クレアチニンは元々は、筋肉を動かすことによって生じる老廃物です。よって、検査前に激しい運動などをするとクレアチニンの数値が一時的に上昇してしまいます。激しい運動などによって引き起こされる脱水症状なども、クレアチニンの数値を上昇させる原因となります。検査を受ける前に、激しい運動をすることは控えましょう。日頃から、適度な水分補給も忘れないようにしましょう。

またクレアチニンは筋肉量と大きな関係があり、その数値は、筋肉量に比例するものです。男女によってクレアチニンの基準値が違う理由の1つは、筋肉量の違いでもあるのです。筋肉量が増えれば、クレアチニンの数値も高くなります。自主的に行ったトレーニングなどで筋肉が増量した場合だけでなく、病気が原因となって筋肉量が増える場合もあります。

巨人症や、末端肥大症といった成長ホルモンの異常が原因となる病気で、発症すると筋肉量が増え、クレアチニンの数値も増えることとなります。

クレアチニンの数値を下げるには?

クレアチニンの数値が高いと診断されたら、まずはその数値を下げる対策を講じなければいけません。では、どんな対策ができるでしょうか。まずは、日常的に口にする食事から見ていきましょう。

塩分を控える

クレアチニンの数値を下げるためには、食事療法は必要不可欠です。中でも塩分を控えることは、何よりも先にやるべきことと言えるでしょう。腎臓は、老廃物をろ過してくれるフィルター的役割を担っていますが、過剰な塩分もろ過して排尿する役割もあるのです。少しでも腎臓への負担を減らし、その役割を楽に行えるような状態にしてあげることが大事です。何よりも腎臓に負担をかけるのが、過剰な塩分摂取なのです。日常の食事では必ず減塩を心がけましょう。

タンパク質を控える

タンパク質はご飯やパン、肉や魚などの主食に多く含まれるため、とても大事な栄養素の1つです。ですが、腎臓の機能が低下している人がタンパク質を多く摂取することはよくありません。腎臓で排泄するはずの尿素や窒素などがとどまってしまい、腎臓に大きな負担をかけてしまうからです。低タンパク質を意識しながらも、栄養のバランスをとるために、糖質や脂質を食事に上手に摂り入れましょう。また、塩分や油、砂糖は控える食事を心がけましょう。

サプリメント

クレアチニンの数値を下げる効果があるというサプリメントを摂り入れるのも1つの方法です。「ノコギリヤシ」と呼ばれる成分はクレアチニンの数値を下げる有名な植物です。このノコギリヤシが含まれたサプリメントを食事と合わせて摂取するのも効果的です。

食事療法以外に対処法はある?

食事療法以外で、クレアチニンを下げる方法は何があるでしょうか。食事以外のものを見てみましょう。

有酸素運動

食生活を改善する際に、同時進行で運動を行う必要がある場合がよくあります。そんな運動療法を行う時におすすめなのが、有酸素運動です。動きが激しい無酸素運動は、それなりに体にかかる負担も大きく、筋肉量も増加してしまう可能性があるものです。ですが有酸素運動は、筋肉に負担の少ない運動である上に、激しくなく、適度に体を動かせる運動です。ウォーキングや軽めのスイミングなどが有効的です。軽く汗をかくことで血行を促進し、腎臓への負担を軽くする効果も期待できます。

生活習慣の見直し

日頃の生活習慣の乱れも大きく影響しているものです。ストレスや疲労、睡眠不足も大敵です。睡眠不足は、自律神経の乱れを引き起こします。腎臓は、ストレスや疲労の影響を受けやすい臓器です。生活習慣の乱れがすぐに腎臓に影響を与え、クレアチニンの数値も上昇してしまいます。