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逆流性食道炎とは?

逆流性食道炎は、胃液などが食道へ逆流する病気です。すると食堂へ炎症がおき、胸やけなどの症状がでます。大きな特徴は、強い酸性の胃液や胃で消化される途中の食物が逆流するから、食道が炎症をおこし粘膜がただれる「びらん」や「潰瘍」ができます。炎症ができると胸やけや胸の痛みが感じられ、なんだか不快な感じが続きます。

逆流性食道炎はもともと日本人には少ない病気でした。しかし、最近は食生活の欧米化などによって症状を感じる人が増え始めています。似たような症状で、胃液の逆流があって胸やけの症状があっても「びらん」や「潰瘍」無ければ、非びらん性胃食道逆流症と呼びます。

また、ピロリ菌との関係性も大きくあります。もともと日本人はピロリ菌に感染している人の割合が高い国でした。しかし、最近では衛生環境が整い感染の割合が減りました。ピロリ菌に感染している人は逆流性食道炎にかかりにくいとされているので、ピロリ菌感染が減ったことでこの病気が増えてきたとも言えます。

脂肪の多い食事には要注意!

脂肪の多い食事には注意が必要です。代表的な食材として、サーロインやカルビ、ベーコン・ソーセージ。乳製品やタマゴ、デザートなどの甘い物もありますね。これらの食品を食べすぎたり、とりすぎたりすると、何も食べていない時に下部食道括約筋がゆるみ、胃液が食道に逆流します。

なぜなるのでしょう?脂肪の多い食事をとった時に十二指腸から分泌される、コレシストキニンというホルモンの働きや、お腹いっぱい食事を食べたことで、胃が引き伸ばされ下部食道括約筋がゆるむと考えられています。脂肪の多い食事は、胃酸を増やすので胃液の逆流を起こしやすいとも考えられます。

このような食事を食べるときは、量を減らしたりよく噛んで食べることも大切でしょう。そして、食べ合わせにも気を付けたいですね、お肉を食べるときはサラダを取り入れたりしてもいいかもしれません。間違っても、牛肉のハンバーグの上にベーコンをのせ、さらにチーズをトッピングなんて絶対やめましょうね。

タンパク質が多い食事にも要注意!

タンパク質の多い食事は消化に時間がかかり、胃の中に長くとどまるので、胃液の逆流が起こりやすくなります。代表的なのは、パスタやカップ麺の穀類や大豆を使用した豆類、お魚ならアジやまぐろの赤身などがタンパク質を多く含みますね。

ここで気になるのが、パスタやカップ麺の食べ方。つるつると流し込んで、そのままゴクリなんてことありませんか?ついつい早食いして噛まずに飲み込む・・・これでは健康な胃でもダメージがありそうですよね。つらい逆流性食道炎ならなおさらゆっくり食べること。パスタやカップ麺をどうしても食べるときは、よく時間をかけて噛むことです。

とにかく噛んで消化を良くすることは、どの食べ物でも大切です。そして、特におもちを食べるお正月は要注意です!胃に負担がかかるので控える方が賢明かもしれません。タンパク質の多い食べ物はなるべく食べずに、消化のいいものを選んで食べましょう。胃をいたわることが治療への近道です。

酸っぱいもののとりすぎにも注意!

酸の強い酸っぱい物の取りすぎ。レモンなどの柑橘類やお酢、炭酸飲料や栄養ドリンクなど、酸性度の強い食品も気を付けましょう。これらを食べて胃の中に入っているとき、食道内の逆流が何度も繰り返されると、胃液があまり出ていなくても食道の粘膜が刺激されて胸やけが発生します。

何だか、想像しているだけでも胃に悪そうですね。酸っぱいものと言えば、夏ミカンやグレープフルーツなどの果物や、症状が進んでいるとイチゴも良くないようです。生で食べなくても、干した果物も控えた方がいいです。こういった刺激物は、他にもあります。

例えば、辛みの強いキムチや香辛料がたっぷりと入ったカレーも挙げられます。冬になると、少しピリ辛の鍋料理がメニューに並びますが注意が必要です。中でも、香辛料の代表格トウガラシは、少量で消化管の粘膜の血流を増加することが知られています。多量のカプサイシンを投与すると知覚神経が破壊するとも言われ、胃の病変の悪化を引き起こす食べ物です。

飲み物はアルコールに注意!

気を付けたい飲み物はアルコールです。アルコールは胃酸の分泌を促進する働きがあります。 コレシストキニンの分泌も増加して、下部食道括約筋を緩めます。

よく、コース料理では食前酒といいますよね。これは食事の前に少量のお酒を飲むと胃酸の分泌を促すからだと言われています。つまり大量にアルコールを摂取すると胃が強く刺激されて、胃酸と胃粘膜のバランスが崩れるわけですね。

特に胃が空っぽの状態でアルコールを大量に飲むと、アルコールが直接胃粘膜に触れて刺激を与えるとになります。そうすると、胃粘膜に多くなダメージを与えるので気を付けましょう。アルコール分子はとっても小さく胃粘液のバリア層を通過します。スルスルと胃粘液をすり抜けて胃粘膜を刺激します。

飲み会などで空腹でビールで乾杯や、ハイボールやグレープフルーツサワーなど、胃にとって良い組み合わせでない物ばかりなので、アルコールは控えましょう。いちばん胃に良いとされる飲み物は白湯、ホッとする飲み心地で胃をいたわりましょう。