注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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肩甲骨が痛むのは何故?

肩甲骨が痛む場合、多くの原因は筋肉がこり固まってしまうことが原因です。長時間に及ぶパソコン作業や、スマホ操作などにより、いつの間にか肩甲骨に負担がかかってしまうのです。肩甲骨の辺りに痛みを感じ、慌てて肩甲骨をぐるっと回してみると、ゴリゴリっと、とんでもない音がしてびっくりしたりします。

肩甲骨の周りにもたくさんの筋肉があり、その中の1つに肋骨との間に存在する「肩甲下筋」という筋肉があります。この肩甲下筋がこり固まってしまうことで、筋肉としての機能が充分果たせなくなり、肩甲骨と擦れあうことで、ゴリゴリという音がするのです。

そして、あの重苦しい痛みを感じたりするのです。長時間の同姿勢による肩甲骨の痛みは、そのようなことが原因で発症するものです。これが原因となって痛みを感じる時は、肩甲下筋などが緊張し、こり固まった状態となっているので、すぐに診断がつきます。

ですが、このような筋肉の緊張状態やこりが見られないのに痛みを感じる場合は、何か他のことが原因となっている場合もあるのです。それは、肩甲骨の右側か左側か、どちらが痛むのかによっても変わってきます。

肩甲骨の片側だけ痛む場合は?

肩甲骨の片側だけが痛む場合があります。そんな時は、長時間による同姿勢が原因ではなく、何か他の病気が原因となっていることもあります。肩甲下筋などの緊張状態が確認できず、肩甲骨の右側が痛む場合どんな病気が考えられるでしょうか。

そんな時には、内臓疾患が原因となっている可能性もあります。内臓に病気がある場合、神経の通り道の影響から脳が別の場所の痛みと勘違いすることがあるのです。それを関連痛と言いますが、肩甲骨の右側だけが痛む場合でも、関連痛の可能性もあります。

では、どんな病気が疑われるでしょうか。

胆石症

胆のうに結石ができることで、胆石症を発症します。右側肩甲骨の痛みに加え、胸やみぞおちあたりにも痛みを感じると胆石症を発症している可能性があります。

肝炎

とても疲れやすく、疲労回復に時間を要したり、血液検査などで肝臓の検査結果に異常を示したりします。右側肩甲骨の痛みに加え、疲れやすく体が重いといった症状が続きます。

胃腸炎

右側肩甲骨の痛みに加え、背中にも痛みを感じる場合は、胃腸に何らかの異常が発生している可能性があります。胃腸はとても敏感で、かつ痛みを感じる機会も多いことから、脳が勘違いすることも多くある内臓です。

肩甲骨の左側が痛む場合は?

では、肩甲骨の左側だけが痛む場合は、どんな病気が考えられるでしょうか。右側が痛む場合と同じく、疑われる内臓疾患を考えてみましょう。

心筋梗塞

心臓は左側に位置し、左側の肩甲骨に近い内臓でもあります。そのせいで、脳が痛みの位置を勘違いしやすいことが原因となっています。心臓の疾患が原因で肩甲骨の左側が痛む時は、急に痛みだし、激痛を伴うことが多いです。

膵炎

急性膵炎が原因となって肩甲骨が痛む場合は、急激に痛み始めます。膵臓に何か疾患があると、背中も同時に痛むことが多くなります。

胃潰瘍

胃腸は肩甲骨から離れていることからも、病気の可能性を疑うのは難しいかもしれませんが、意外と関連性があるのです。左側の肩甲骨の痛みに加え、食後に胃腸が痛む時は胃潰瘍を発症している可能性があります。

筋肉のこりや緊張状態が原因となる外因的要因の場合、なんらかの動作をした際に肩甲骨に痛みが生じます。ですが、何もしていないのに痛む場合は、内臓疾患が原因となって痛みを感じる可能性が高くなります。自分の肩甲骨がどんな時に、どのように痛むのか確認してみましょう。

長時間の同姿勢が原因になりやすい

肩甲骨の痛みは、ほとんどが長時間に及ぶ同姿勢が原因となっています。肩甲下筋などの緊張状態が続き、こり固まることで痛みを発生させてしまいます。

また、そのような筋肉の機能の低下により招かれる血行不良も痛みの原因です。筋肉の緊張状態やこりが見られないのに痛む場合は、前述したとおり、内臓疾患の疑いもあります。

ですが、それ以外にもまだ考えられる病気があるのです。内臓疾患以外に考えられる代表的な病気に、「乳がん」があります。肩甲骨から脇のあたりにかけてもリンパ節がたくさんあります。乳がんが原因で、リンパ節が腫れると肩甲骨の辺りの筋肉を圧迫することで痛みを感じることもあるのです。

症状が進行した状態となって現れる症状でもあります。乳がんが原因となっている場合は、同時に背中が痛むこともあります。その他の症状と合わせ見ながら診断する必要がありますが、可能性として頭に入れておくことも大事です。いつもの肩こりと、何か違うなと感じる時などは注意が必要です。

気になる場合は早めに病院へ!

肩甲骨の痛みを経験する人は多く、そのほとんどが筋肉がこり固まったり、血流が悪化することで痛みを発するものです。ストレッチをしたり、マッサージをすることである程度の痛みは改善されます。

ですが、たかが肩甲骨の痛みと、軽視し放置すると四十肩や五十肩へ移行し、痛みがひどくなることもあります。生活習慣の見直しや、ストレッチ、マッサージなどで痛みが改善されない場合、もしくは長時間痛みが続く場合は、整形外科などを受診しましょう。

また、それでも原因がわからない時は、内臓疾患を疑いましょう。内臓疾患が原因で肩甲骨が痛む場合は、同時に肩甲骨以外の部位や内臓も痛むことがよくあります。肩甲骨の他にどこか痛むのか、現状をしっかり把握したうえで内科を受診してみましょう。乳がんなどが原因となって肩甲骨が痛むことは、そう多いことではありませんが、可能性は否定できるものではありません。

肩甲骨の痛みを軽視するのはとても危険です。痛みが長引く場合は、考えられるありとあらゆる病気の可能性を探りつつ、病院を受診しましょう。