注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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うおの目とは?

うおの目は、見た目がその名の通り、魚の目のように見えることからそう呼ばれています。ですが、正式名称は「鶏目」といい、もしくは「コーン(corn)」と呼ばれることもあります。足の裏や手にできる皮膚の病変で、直径およそ1p以下の硬いしこりのようなものです。皮膚表面の角質層が厚みを増し、硬くなり、皮膚の内側に向かって伸びていきます。

そして、その中心部に芯を持つことで、うおの目となるのです。皮膚の一点だけに集中的に圧力がかかったり、摩擦が生じたりすることでできるものです。小さくても芯の部分が深かったりすると、そこに圧力が少しかかっただけでも結構な痛みを伴ったりします。

また、大きくても芯が浅かったり、うおの目自身がまだ柔らかかったりすると、さほど痛みを感じないこともあります。うおの目の大きさだけでは、その痛みは判断できないのです。芯が深くなればなるほど、皮膚に深く食い込んでいき、いずれは神経を圧迫するので、痛みがひどくなっていきます。

うおの目は何故できる?

うおの目は、皮膚の一点部分に圧力がかかったり、摩擦が生じたりすることで角質層が硬くなり、いずれ芯を持つことで誕生します。では、うおの目ができる原因にはいったいどんなことが考えられるでしょうか。

靴のサイズが合っていない

うおの目ができてしまう1番の原因でしょう。靴はだいたいの人が毎日履くものです。そんな靴のサイズが、自分の足のサイズと合っていなければ、足の指などが常に圧迫されることとなります。自分の足に合わない靴を毎日履くことで、いつも足の同じ部分に同じ圧力がかかってしまい、うおの目ができてしまいます。

ハイヒールや先細りの靴

ハイヒールは、ヒールが高い分足の指に大きな負担がかかる靴です。普通の靴の何倍も、足の指に負荷がかかり、うおの目ができる原因となります。また、元々先が細くなった靴も同じです。ハイヒールを履いた時と同じくらい、足の指に負担がかかることでうおの目ができてしまいます。

歩き方

正しい歩き方でなければ、おのずと足の裏に負担がかかるものです。正しい歩き方とは、足の指、指の付け根、かかとの3点をしっかりとバランスよく接地させて歩く歩き方です。これができていなければ、必ず足の一定部分に圧力がかかり、負担となっているのです。

冷え症

女性に多い、冷え症。冷え症は、足の指や手の指といった末端部分まで血流がスムーズに行き届かないことで起こります。血行不良となった指先は、新陳代謝が悪くなり、肌のターンオーバーも滞るため、古い角質が溜まりやすくなります。そんな古い角質が、うおの目の原因となるのです。

うおの目ができてしまったらどうすれば良い?

では、うおの目ができてしまったらどうしたらよいでしょう。放っておいても支障がなければ、様子を見てもいいですが、芯が深くなり神経を圧迫し始め痛みがひどくなるようでしたら、何らかの処置が必要です。いくらうおの目の周りの皮膚を削り取ったところで、肝心の芯の部分を取り除かなかれば、根本的な治療にはならず、繰り返しうおの目ができてしまいます。

うおの目の芯は、専用の市販薬でも取ることができます。角質を柔らかくする「サリチル酸」を含んだパッドや、液体タイプの市販薬を貼って、薬剤がうおの目に浸透するまで待ちます。

数日後、薬剤が浸透し、皮膚が白っぽくなってきたらピンセットなどで芯を取り除きます。1度で完全に除去できない場合は、この作業を何度か繰り返してみましょう。はさみやカッターなどを使って、無理やりうおの目を削り出すのは、危険です。傷口から雑菌が侵入し、うおの目を悪化させてしまう可能性もあります。くれぐれも消毒をおこなったうえで、市販薬などをうまく使って取り除きましょう。

病院だとどうやって治療するの?

うおの目は、このような方法で比較的自宅で、しかも自分で治療できるものですが、中には自宅で治療できないこともあります。芯が深すぎると、市販薬を使って自分で取り除くのは難しいことがあるのです。ある程度、市販薬を使って取り除くことを繰り返してみても、うまく取り除けない時は、迷わず皮膚科を受診しましょう。

うおの目の状態にもよりますが、皮膚科でもひとまずは、サリチル酸を使った処置を行います。サリチル酸が配合された「スピール膏」と呼ばれるシールを貼り、皮膚を柔らかくし、ふやけさせた後に芯を取り除きます。

この治療法でもってしても取り除けない、そんな重症のうおの目の、深い芯を取り除くためにレーザーを使用して治療することもあります。一般的にうおの目のレーザー治療に使われるのは、「炭酸ガスレーザー」と呼ばれるものです。皮膚科で治療すると、芯を根本までしっかり除去してくれるので、再発することがほとんどありません。

うおの目を自分で処置するときは注意!

うおの目を自分で処置する際に、カッターやカミソリなどでいきなり削り取ることは危険です。病変ではない、皮膚表面まで傷つけてしまい、うおの目の芯部分から雑菌が侵入し、化膿してしまうこともあります。市販薬などのサリチル酸で、皮膚を柔らかい状態にしてから、除去するようにしましょう。

また、うおの目に似たできもので、ウィルス性のイボがあります。うおの目は、角質が硬くなった状態なので削ったりしても出血しませんが、ウイルス性のイボは皮膚が盛り上がっている状態なので、刺激を与えると出血してしまいます。

また、出血するとウィルスが他の皮膚部分に感染し、さらなるイボを増やしてしまうのです。似ていて区別がつかないような時は、自己判断せずに皮膚科を受診する方がよいでしょう。痛みを放置していても危険です。

うおの目は、芯を取り除かなくては完治しません。痛いまま放置しておくと、広がってしまうだけでなく周りの皮膚が炎症を起こし、そこから化膿することもあるのです。できるだけ早い段階で、しっかりと芯まで取り除くようにしましょう。