びっくり!目が真っ赤になる結膜下出血の原因から治療法まで
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結膜下出血とは?
人間の目の白い部分を結膜といい、その下には大小の血管が無数に広がっています。その大小の血管が何らかの原因で敗れて、出血してしまった状態を「結膜下出血」といいます。たいした痛みを感じないことからも、自覚するのが遅れ、周りから気持ち悪いなどと指摘されることでようやく気づいたりします。
結膜下出血と一言で言っても、白目の一部分だけが赤くなったり、白目すべてが真赤になったりと症状も様々です。目が出血するとは、充血と何が違うのかと疑問に感じるものですが、結膜下出血と充血は明らかに症状が違うのです。結膜下出血による出血は、血管が破れて血液が流れたことで赤くなるので、血管そのものが見えているわけではありません。
それに比べ充血とは、無数に走る血管が拡張した状態であり、広がることで血管がはっきり見える状態を言います。痛みやかゆみといった症状がほとんどないことが特徴の1つでもあり、結膜下出血が原因で視力が低下するといった心配もありません。
結膜下出血の原因って?
結膜下出血を引き起こす原因は実に様々です。 想定される原因をいくつか挙げてみましょう。
外的要因
目に何か激しい衝撃を受けたり、異物が混入したりして結膜下の血管を直接傷つけてしまった場合に起こるものです。いわゆる外傷によって起こるものです。これが原因で出血が起こる場合は、何かしら痛みや違和感を感じるものです。
いきみ
くしゃみや咳、嘔吐などをする際に、急激に静脈にかかる圧力が上昇した時に、うっ血して起こるものです。
結膜炎
ウイルス性結膜炎などによって、引き起こされる出血です。このほか、アレルギー性結膜炎など、その症状にかゆみを伴うような時は、目をこすってしまうことで結膜下出血になってしまうこともあります。
原因不明
結膜下出血の多くが原因不明だといわれ、約7割が原因不明とも言われます。原因不明である背景には、過度の飲酒や喫煙、睡眠不足といった生活習慣の乱れがあることが多いものです。
全身疾患
全身の疾患が原因となっている場合に起こります。動脈硬化や、高血圧などの循環器疾患や、白血病などの血液疾患などが考えられます。
はっきりとした症状がない…
症状がないことが特徴でもあると言っていいくらい、はっきりとした症状はありません。出血がひどい場合に、ごろごろといった違和感を感じるくらいで、痛みやかゆみといった症状がほとんどないのです。結膜下での出血は、眼球内部に血液が入ることがないことから、視力が低下したり視野狭窄といった、視覚障害もありません。自覚症状がないことから、家族や、朝覗き込んだ鏡を見て気づくものです。
発症するのも、何の前触れもなくある日突然ということがほとんどなため、誰よりも自分自身がびっくりしたりします。目に打撲などの強い衝撃などを受けたり、異物が混入したりといった外傷を負った際には、無症状ではないことがほとんどです。痛みや腫れといった症状を伴いますので、早急に治療が必要です。
また、ウイルス性の結膜炎などが原因となり、出血を伴うような場合も、結膜炎の治療が必要です。いずれにしろ、出血した血液は時間の経過と共に吸収されていきます。
治療はどうすればよいの?
出血は、1〜2週間で自然に吸収されるので、特に治療は必要ありません。時には、1〜2ヵ月と時間を要することもあります。
ですが、痛みやかゆみといったその他の症状がなければ、心配はいりません。出血そのものを治すような目薬などの薬品もないため、眼科でも特別な治療は行わず経過観察することがほとんどです。運動制限やその他の生活制限もないことから、通常の生活を送りながら様子を見るようにします。
中には出血がひどく、白目が赤い状態が長引く時もあります。その際は、血液の吸収を促進するため、血栓溶解剤などを結膜下に注射する治療を施すこともあります。
また、全身疾患が原因で結膜下出血が起こることもありますが、そのような時は他にも症状が出ていることがほとんどです。その他の症状の様子を見ながら、内科などの眼科以外の病院も受診してみましょう。その他の症状と合わせて診断が必要ですが、全身疾患が原因となっている場合は、そちらの治療が必要となります。
予防する方法はあるの?
結膜下出血を防ぐ方法は、原因がはっきりしている場合は、その原因を取り除くことが必要です。原因を取り除くことが、予防そのものになるからです。
ですが、前述したとおり、結膜下出血のほとんどが原因不明なことが多く、原因を追究することも難しいものです。外的要因である外傷や、結膜炎などいったはっきりした原因がない場合は、まずは自分自身の生活習慣を見直してみましょう。過度の飲酒や喫煙、睡眠不足といった生活習慣の乱れがストレスとなり、結膜下出血の原因となっているかもしれません。
眼精疲労も同じです。パソコンやスマホなどの利用で、気づかないうちに目を酷使しているかもしれません。適宜に休憩を入れるなど、極度の眼精疲労は避けるように注意が必要です。
また、結膜下出血を頻繁に繰り返してしまうような時は、他に何か病気が隠れている可能性が出てきます。動脈硬化や、高血圧、糖尿病などといった全身疾患が原因となっている場合もありますので、内科などを受診してみましょう。