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首が腫れる原因って?

首が腫れる原因は数多くあり、治療が必要な場合とそうでない場合があります。風邪や肩こり、ストレスといった少し休めば改善するものもあれば、そうでないものもあります。首周りの筋肉の疲れ以外の原因としては、リンパの腫れによるものがほとんどです。リンパ腺は細菌やウィルスから体を守る役割を持っています。そのため細菌やウィルスが身体に侵入すると、リンパ腺が抵抗しその結果としてリンパ腺が腫れてしまうのです。

リンパ腺が腫れている時、痛みがある場合は風邪など細菌の感染によるものであることが多いのですが、腫れていても痛みを伴わない場合は、腫瘍が原因であることもあります。腫瘍が良性であれば問題ないのですが、悪性の場合命にかかわる場合もあります。リンパ腺に異常な膨らみが見られる場合はもちろん、首の腫れが続いている場合は、かならず病院を受診するようにしましょう。以下では首の腫れから考えられる具体的な原因について紹介します。

首周囲の筋肉が硬直していることが原因?

まず首の腫れの原因で考えられるのは、首周囲の筋肉が硬直してしまっているために起きるパターンです。長時間同じ姿勢を続けることで、筋肉が硬直し血行が悪くなってしまいます。血行が悪くなるとリンパの流れも悪くなり、結果として首が腫れてしまうのです。リンパの流れが悪くなるとむくみや浮腫の原因にもなってしまいます。長時間のデスクワークや、最近ではスマホがこうした原因になっているようです。

最近では座り続けることが最も寿命を縮める行為であるという研究結果もあり、スタンディングデスクを採用する企業も増えています。デスクワークが多い方はずっと同じ姿勢で没頭するのではなく、30分に1度のストレッチをしたり、あたたかい飲み物をこまめに飲んだりといったことを心がけましょう。ホットタオルなどで首周りを暖めるのもおすすめです。

こうした筋肉の硬直が原因の場合はストレッチなどで改善することが多いのですが、慢性化してしまうと頭痛などにつながってしまうこともあります。こまめに休憩など取って改善に努めたいですね。

リンパのトラブルの可能性も

次に考えられるのは、リンパのトラブルが原因となり首の腫れが発生しているケースです。そもそもリンパ液とは血管から組織液のことで、血漿に近い成分です。このリンパ液は筋肉の収縮によって流れ出るので、筋力が低下したり、硬直すると滞りやすくなります。またリンパ節にはリンパに含まれる病原体や老廃物などを濾過し、血液に戻す働きがあります。そのため病原体が体内に侵入するとそれに反応してリンパ節が腫れることがあるのです。

首の腫れにともなって腫れるリンパ節は主に2つあります。耳の下が腫れる場合は耳下リンパ腺が腫れている疑いがあります。おたふく風邪や細菌性の可能性リンパ節炎、結核菌に寄る結核性リンパ節炎などの場合があります。顎の下が腫れる場合は、顎下リンパ節が腫れている可能性があります。顎下腺が腫れる原因で最も多いのが唾石症です。顎下腺から分泌される唾液は粘性で石化しやすい成分を含んでいるので、石ができやすい状態になっています。この石が唾液の分泌を妨げ、結果として首が腫れてしまうのです。

首の上部から顎にかけて腫れている場合

首の上部から顎にかけて腫れる場合は、細菌感染や嚢胞が原因である場合があります。ひとつは舌下腺が大きく腫れたために首が腫れ上がるもので、見た目がガマガエルのようになることからガマ腫とよばれています。小さいうちは痛みが起きることはありませんが、大きくなってくると口の中の粘膜が腫れ上がることもあります。

2つ目は口の中で急性の化膿性炎症が発生し、膿溜まりができて腫れ上がる病気です。膿が広がってしまうこともあり、その場合は広範囲に炎症を引き起こします。口の中の傷や扁桃腺炎、虫歯など口の中の腫瘍が原因となります。細菌による感染症なので、抗生物質で治療を行いますが、症状がひどい場合は手術で膿を摘出することもあります。

3つめは甲状舌管が原因となる場合です。胎児の頃に甲状腺ができる時、舌の奥から形成されて、喉の真ん中を通り、気管あたりまでつながります。生まれるまでに退化して体内に吸収されることがほとんどですが、この管がまれに残って細菌感染などで腫れ上がることがあります。

甲状腺が影響しているケースもある

最後に考えられるのは甲状腺が影響しているケースです。甲状腺は喉仏の下にある器官です。甲状腺による病気の場合その80%は女性と言われていますが、男性の場合は悪性が高いということもあります。

甲状腺の腫れで有名なのがバセドウ病です。バセドウ病は体内で甲状腺ホルモンが過剰に生産されることで、甲状腺の腫れ、動悸、以上に疲れやすいと行った症状が現れることがあります。早期に治療を受ければ治る病気ですが、治療が遅れると心不全など命に関わる病気になることもあるので、注意が必要です。

次に考えられるのが橋本病です。こちらも甲状腺による病気ですが、固くゴツゴツした腫れ方になるのが特長です。むくみや皮膚の乾燥、食欲が無いのに体重が増加するといった症状が見られます。20歳代後半から40代の女性に多い病気で、成人女性の7~8人に一人が橋本病になる可能性があると言われています。妊娠出産にも影響が出る場合があるので、不安がある方は早めに医療機関を受診するようにしましょう。