注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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親指が痛いことありませんか?

手や指は普段から使う頻度も高いため、身体の中でも負担がかかりやすい部位です。例えばパソコンやスポーツ、ピアノなどの長時間に渡って細かく動かす作業を続けた場合、痛みの原因になります。また加齢によって筋肉が衰えてきた場合も他の部位でバランスを取ろうとするため負担がかかり、結果として痛みにつながることがあります。

手は骨や筋肉、靭帯や神経が複雑に入り組んで形成されているため、手や指を使いすぎると関節の周りで炎症を起こしたり、神経が圧迫されて指がしびれたりすることもあります。こうした症状に繋がる前に、治療を受けて悪化させないことが大切です。

特に親指は指の中でも一番使うことが多く、手を使った動作の主軸になることもおおいため痛みがでやすい部位の一つです。親指の痛みと言っても様々な症状があり、医療機関を受診するのはもちろんですが、前もって自分の症状が分かっていると安心です。以下ではそんな親指の痛みの原因と効果的な治療法をご紹介します。

母指CM関節症かも?!

親指の痛みの原因としてまず最初に考えられるのは「母指CM関節症」です。これは手の親指の付け根の関節に起こるCM関節という関節に起こる炎症です。CM関節は親指が他の4本の指と向かい合いつまみ動作が行えるように大きな動きができる関節です。そのため使用頻度が多く、使いすぎるとすり減ってしまい、結果として関節の腫れや親指の変形につながることがあります。

症状としては親指付け根付近に痛みがあり、つまんだりハサミを使うなどの動きで痛みが出る、親指を捻る値強く痛むといった症状が見られます。基本的には親指を使った動作はすべて行いにくくなります。もし腫れや動かしづらいなどの症状が見られたら、早めに整形外科などを受信しましょう。

整形外科などで診察、レントゲン検査などを受けてCM関節痛と診断を受けた場合は、消炎鎮痛剤入りの湿布を使ったり、保護する器具を使ったりして様子を見ます。診断によっては注射や手術といった外科的治療が行われる場合もあります。

ドケンバル病かも!?

次に考えられるのはドケルバン病です。親指は主に2つの腱で動いていますが、腱は腱鞘というトンネルのような鞘の中を走っています。このトンネルの壁の一部に炎症が起き、壁が分厚くなってしまうために起きるのがドケルバン病です。壁が暑くなると腱鞘を締め付けるため、傷がつき痛みにつながってしまいます。

症状としては親指付け根付近に痛みや腫れがあり、手首を下に向けて前後に動かした時に痛みがあるといった症状が見られます。

ドケルバン病は妊娠出産機や閉経後の女性、手首をよくスポーツ選手などでよくみられる症状です。使えば使うほど母指に負担が起こり腱鞘部分が炎症を起こしてしまい、悪循環になってしまうので、こうした症状がみられたらすぐに整形外科などを受診することが大切です。

医師の診断でドケルバン病と診断を受けた場合、親指が痛みを感じる動作をひかえて、患部を休ませることが大切です。患部に炎症止めの注射を打てば、痛みの多くは改善されます。

がばね指かも!?

次に考えられるのがばね指です。これは指の腹側ある靭帯性腱鞘と呼ばれる部位に起きる腱鞘炎です。腱があるおかげで指を曲げ伸ばしすることができますが、手を握るなどの動作は手の間にある筋肉が担い、腱がその力を伝えています。その力を伝える途中で指を曲げる屈腱腱を浮き上がらないように押さえているのが靭帯性腱鞘です。症状が進むと指にひっかかりを感じるようになり、「ばね現象」がおこります。そのため「ばね指」と呼ばれているのです。

症状としては指の付け根の痛みや腫れ、熱を持ったような症状が見られます。親指に起きることが多い症状ですが、他の指にも起きることがあります。また朝方に症状が起きることが多く、日中には軽減することもあります。症状が進むとばね指になり、悪化すると指が動かなくなることもあります。

ばね指と診断されたら、患部を固定し安静に過ごすことが大切です。治療としては抗炎症剤の薬やステドイド注射などで症状の軽減を図ります。

気になる場合は病院へ行こう!

こうした親指の痛みをはじめとして関節痛は、男性に比べて女性がかかりやすいのが特長です。女性は男性に比べて筋肉量が少なく脂肪率が高いので、関節に負荷をかけやすいためです。また女性はホルモンバランスの乱れによって、急激な体重の増減が起きやすいので、こうした体重の増減も関節に負荷をかける要因となっています。そのため出産期や閉経期は特に体型の変化が起きるので、この時期は関節痛を発症する女性が多いのです。

こうした関節痛を回避するためには、パソコンなど指を動かす作業が多い場合は適度に休みを取ることが何よりも大切です。もし痛みが少しでも出たら、必ず休憩を取るようにしましょう。また食生活に気をつけ、運動も欠かさずにすることで、筋肉量を維持し脂肪率を減らすことができます。そのように日々気をつけていくことで、親指の痛みから発症するそれぞれの病気は十分に回避することができます。親指を使う作業が多い方は、ぜひこうした点に気をつけてみてくださいね。