注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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クループ症候群とは?

クループ症候群とは、生後半年から3歳の子供がかかりやすい病気です。喉の周辺に炎症ができてしまう病気の総称として、クループ症候群という名前が使われます。

クループ症候群は、ほとんどがウイルスにより発病します。インフルエンザウイルスやアデノウイルスなどが主で、このようなものが咽頭部分で繁殖し、炎症を引き起こすことで発症する病気です。ウイルス由来ということもあり、ウイルスが活動しやすい、秋から冬にかけてが流行のピークとなっています。

また、ウイルス以外にもアレルギーが原因でクループ症候群になってしまうこともあります。この場合、何度も発作を起こすことになるので注意が必要です。

他にも稀ですが、喉に腫瘍ができることにより、クループ症候群になってしまうこともあります。様々な原因がありますが、一番多いのはウイルスが原因となるクループ症候群です。多くの子供は1週間程度で治りますが、入院が必要になる場合もありますし、最悪、死に至ることもあります。十分に注意しておきましょう。

クループ症候群の症状は?

クループ症候群の症状は、声が枯れる、呼吸困難、ガフガフという音がする特有の咳、発熱などです。風邪の症状と酷似しているため、診断を間違えられることもあります。

声がかれたり特徴的な咳がでるのは、喉の周辺が腫れているためです。そのため、このような症状が出たら、だいぶ病状が進んでいる状態だと思ってください。38〜40℃の高熱が出ますが、発熱しない場合もあるので、熱がでないからといってクループ症候群ではない、と決め付けることはできません。

症状が悪化しやすいのは夜です。病状がひどい場合は急変を起こし、呼吸困難や窒息などが起こることもあります。そのまま死に至るケースもあるので、特に夜間は注意しておかなければなりません。もしも酸素不足で顔が紫色になるチアノーゼが見られたら、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。

合併症として中耳炎や肺炎、細菌性気管炎 肺浮腫などを発症することもあります。こうなるとさらに命の危険が高まるので、早めに正しい治療を受けることが大切です。

クループ症候群の原因は?

クループ症候群の原因は様々ありますが、主な原因はウイルスの感染です。手洗いうがいを怠っていたり、少し体調が悪く、免疫力が落ちているときに人ごみに行ったり、というようなことで、ウイルスに感染し、発症してしまいます。また、栄養バランスが悪いと免疫力が落ちるので、毎日の食事にも注意が必要です。

部屋の状態によっては、それがウイルス感染の原因になることもあります。特に冬場は乾燥しやすく、そのような状態をウイルスは好むため、できるだけ部屋が乾燥しないように加湿器などを使用するようにしましょう。家族の誰かが風邪やインフルエンザにかかったときは、より注意が必要です。実際に家族に感染させられ、クループ症候群になってしまう人も多いため、同じ部屋で長時間一緒に過ごさない、というような対策を取りましょう。

アレルギーや腫瘍に関しては、体質的なものなので、これが原因と断定することはできません。元々、アレルギー体質ということであれば、クループ症候群になるリスクも上がるので、普段から注意しておくことが大切です。

クループ症候群と喘息を見分ける方法は?

クループ症候群は風邪や喘息と症状が似ています。また、発症者は子供のため、自分で症状を詳しく訴えることができず、他の病気に間違われてしまうことが多いです。

見分けるポイントとしては、まず咳です。クループ症候群のときに出る咳は、風邪やぜんそくの咳と違います。少し痰が絡まったような咳が、風邪や喘息の咳ですが、クループ症候群の際の咳は、犬が吠える音に似ているのです。この咳のことを、犬吠様咳嗽というのですが、少し特徴がある咳だな、と思ったら、クループ症候群を疑ってみると良いでしょう。

また、呼吸の際にも見分けるポイントがあります。喘息などの場合、息を吐く時にゼーゼーという音がしますが、クループ症候群はそのような音が息を吸うときに出ます。さらに喘息の場合、発熱することはありませんが、クループ症候群だとほとんどの人が発熱します。この二つは大きな特徴ですので、正しく病気を見極めるためにも覚えておきましょう。医師が誤診することも多い病気ですので、自分でこのような点を確認するということが大切です。

対処法や予防法はあるの?

対処法としてまず挙げられるのが、予防接種です。クループ症候群の原因となる全てのウイルスに対して、ワクチンが存在するわけではありませんが、インフルエンザのように、ワクチンが存在するウイルスもあります。リスクを減らす意味で、予防接種は有効な手段です。

家庭ではウイルスに感染しないように注意しておきましょう。手洗いうがいや乾燥を防ぐということで、感染のリスクが下がります、加湿器がない場合は、部屋の中にぬれたタオルを干しているだけでも効果があるので、実践してみてください。

もしもクループ症候群になってしまったら、すぐに病院に行くことが大切です。その際に、もし子供にアレルギーなどがある場合は、しっかりと医師に伝えましょう。クループ症候群はウイルスだけではなく、アレルギーが原因になっていることもあるからです。また、夜間に病状が悪化しやすいので、頻繁に様子を見ることを心がけておいてください。そうすることで、急変が起きても、対処することができるようになります。