このできもの何！？子供の肌によくできる水いぼの正体を徹底解説

水いぼとは？

水いぼとは正式名称を「伝染性軟属腫」といいます。ポックスウィルス科の伝染性軟属腫ウイルスが皮膚で増殖してしまうことで、発症します。増殖したウィルスがやがで隆起物となり、いぼとして目につくこととなるのです。大きさはだいたい1o〜5o程度のものが多く、少し光沢感があるところが水いぼの特徴の1つです。

幼児から小学生によくみられる皮膚疾患ですが、大人でも発症することがあり、大人が発症すると、いぼは大きくなる傾向にあります。皮膚が比較的柔らかく、衣服などの摩擦の多い部位でよく発症します。伝染性のある皮膚疾患であることから、1箇所できてしまっただけで、体全体に広がることもあります。いぼを掻いてしまった手で、他の部位を触ることでウィルスが伝染し、体全体に広がってしまうのです。ウィルスに関する抵抗力が強い子供は、放置していても自然治癒する場合がありますが、そうでなければ、なかなか治癒しません。皮膚科を受診し、正しい処置を受ける必要があります。

水いぼの原因は？

水いぼの原因は、伝染性軟属腫ウィルスです。このウィルスが皮膚表面に付着することで、感染してしまいます。伝染性軟属腫ウィルスを持っている皮膚と、接触することで感染することが多いですが、原因は皮膚だけではありません。伝染性軟属腫ウィルスがついた物や、衣類にふれただけでも感染してしまうのです。水いぼがなんらかの刺激により、破れた際に中から飛び出し、そのウィルスに触れることで感染してしまいます。ウィルス自体の感染力は強いものではなく、空気や水を介して感染することはありません。同じお風呂やプールに入っただけでは、感染することはないのです。

ですが、皮膚から皮膚へ感染する確率が高いことから、人が肌を露出する機会が多い場所では感染しやすいものです。そのため、子供の感染経路として1番多いのはプールだと言われます。感染してすぐは、いぼの大きさは小さく時間の経過とともに大きくなってきます。いぼの表面はツルツルしていて、光沢感があり、中心部が少しへこんでいるのが水いぼの特徴です。

どうやって感染するの？

伝染性軟属腫ウィルスの感染経路は、接触感染です。水や空気を介して感染することはありません。皮膚から皮膚への接触感染がおこるため、肌を露出する機会が多いところで感染するのが水いぼです。子供の感染経路で1番多いのはプールですが、原因はプールの水ではありません。子供は、プール内でも何かと人と接触しがちです。プールでウィルスを持っている人の皮膚と接触してしまうことで、感染してしまうのです。

また、水いぼの感染経路は、ウイルスを持った皮膚だけではありません。ウイルスがついた物に触れただけで、感染してしまいます。ウィルスの付いた衣類や、タオルに触れただけでも間接的に感染してしまうのです。

ですが、ウィルス自体は感染力が強いウィルスではないことから、接触しても感染しない人もいます。抵抗力が弱っていると、皮膚の保護機能も弱っていることがほとんどです。日焼けや乾燥、炎症などを起こし、皮膚の抵抗力が弱くなっていると、ウィルスの侵入を許してしまい、感染してしまうのです。

水いぼの大きさって？！

水いぼの大きさはさほど大きくなく、ほとんどが5cm以下です。できてすぐはもっと小さいことから、あまり気にしないことがほとんどです。水いぼは手足をはじめとし、体中どこにでもできるものです。症状としては、痛みもかゆみも伴わないことがほとんどです。

だからこそ子供が感染すると、本人も気づかないため、訴えることがあまりないものです。大人が一緒にお風呂に入った時に、ようやく気づくことが多くなります。水いぼ自体は、ほとんどかゆみを伴わないものですが、治りかける時に少しかゆみを感じることがあります。そうやって掻きむしってしまうことで水いぼが破裂し、中から出てきたウィルスを触ってしまうことになるのです。

手にウィルスがついた状態で、他の部位を触ることから水いぼが広がってしまいます。水いぼが体中に広がってしまったら、その後の治療も大変なものになります。1個でも水いぼに気づいたら、早めに処置をすることが完治への近道です。水いぼは自然治癒することもありますが、自然治癒までは時間がかかるものです。自然治癒を気長に待つより、広がりを防ぐためにも早めの処置が賢明です。

水いぼの治療方法は？

水いぼの治療には、下記のようなものがあります。

ピンセットで除去

ピンセットで水いぼのウィルスの芯を1つずつ取り出す方法です。1つ1つウィルスをつまみ出すことから、確実性は高いものです。ですが、なかなかの痛みを伴うことが欠点でもあります。

内服薬

ヨクイニンと呼ばれる漢方薬を服用する方法です。この成分は、はと麦茶にも含まれる成分で、水いぼを除去するのに有効な成分です。

硝酸銀

硝酸銀を患部に塗る方法です。患部を腐敗させて除去しますが、少しひりひりとした痒みをおぼえることがあります。やがて、水いぼが黒くなり、取れやすくなるものです。

ピンセットで取り除く方法は、昔から行われてきた治療方法で、確実性の高い治療法です。ですが、かなりの痛みを伴い、そのような痛みを幼い子供たちに与えるのはかわいそうでもあります。そんなことから、近年では、㈪や㈫のような治療法を取ることが多くなっています。また、医師によっては、完全に自然治癒を待つという方針の医師もいるようです。