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ハムストリングって何?

ハムストリングとは、太ももの裏側にある筋肉の総称です。

「半膜様筋」「半腱様筋」「大腿二頭筋」の3種類の筋肉を指しており、ハムストリングスとも呼ばれている部位です。

腕に例えると上腕二頭筋のような役割を持った足の筋肉であり、立ち上がったり足を曲げたりする際に使用されます。

半膜様筋は膝関節を曲げる際に機能する筋肉であり、日常生活に限らず陸上競技や球技などの様々なスポーツで多用される部位です。

半腱様筋は、半膜様筋を覆うような形で存在する筋肉です。

膝関節を曲げたり股関節を伸ばす役割を持っており、半膜様筋とお互いの働きを補助しあいながら機能します。

大腿二頭筋は「ランナー筋」とも呼ばれており、歩行したり走ったりする際に重要な働きをします。

そして「ハムストリング」という名称は、ハム(もも)とストリング(紐)で「もも肉の紐」を意味する言葉です。

その由来は、料理のハムを作るために豚肉などを宙吊りにする際、ももの筋肉の腱が使われたことにあります。

ハムストリングストレッチの効果とは

ハムストリングを柔軟に保ったり、バランス良く発達させることで運動能力が向上します。

例えば走っている時に前方への推進力を生み出している筋肉がハムストリングです。

また、ジャンプ力やフットワークの軽さにもハムストリングが関わっています。

そのため適切なストレッチを行うことによって、陸上競技や球技など多くのスポーツでより高いパフォーマンスを発揮できるようになります。

そして、ハムストリングに適切な刺激を与えることで、高いダイエット効果を得られます。

ハムストリングは筋肉の中でも特に大きな部位なので運動した際の消費カロリーが高く、発達させることで効率よく新陳代謝を高めることができます。

その結果、食事量を変えることなく体重を減らすことも可能です。

またハムストリングを刺激することで、足をシェイプアップすることもできます。

太ももの表側とは違い、裏側にあるハムストリングは刺激を与えても肥大化しません。

そのため男性の場合は引き締まった筋肉質な足になり、女性の場合はスリムな脚線美を手に入れることができます。

さらに適切なストレッチを行ってハムストリング柔軟に保っておくことにより、運動をする際に起こりやすいハムストリングの肉離れや怪我などを未然に防ぐ事ができます。

ストレッチの方法

もっとも簡単に実行できるのが、立った状態で行なうストレッチです。

最初にリラックスした姿勢で肩幅程度に両足を開きます。

次に片足を1歩分くらい前に出して、前に出した方の足はかかとを地面につけたまま、つま先だけを持ち上げます。

そして背中をまっすぐに伸ばした姿勢のまま上半身を前方に倒していき、前に出した足と同じ側の手で足首に触れます。

ハムストリングが伸びていることを感じながら、30秒ほど姿勢を維持します。これを左右の足で行います。

次は床に座った状態で行なうストレッチ方法です。

まず最初に両足を伸ばした状態で座ったあと、片足だけを内側に曲げます。そして曲げた方の足裏が、伸ばした状態の足の内ももに触れるようにします。

それから背中をまっすぐに伸ばした姿勢を保ちながら、上半身を前方に伸ばした状態の足の方へと倒していきます。

最後にヘソを太ももにつけるような姿勢のまま、ハムストリングが伸びていることを感じながら30秒ほど動きを止めます。これを左右の足で行います。

マッサージで体のバランスを整える!

ハムストリングにマッサージを施すことで、膝の動きや前屈などがスムーズに行えるようになります。

その結果、身体のバランスが改善されて腰痛を予防できます。

また、頻繁に運動を行なう方に多い肉離れなどの症状も、ハムストリングのマッサージを行なうことで予防できます。

ハムストリングは大きな筋肉なので、マッサージを行なう際は手に自分の体重を乗せて圧力をかける必要があります。

しかし強く力を入れすぎると筋肉を痛める原因にもなるため、気持ち良さを感じる程度の適切な圧力をかけることが大切です。

また、適当にハムストリング全体にマッサージを行なうのではなく、「半膜様筋」「半腱様筋」「大腿二頭筋」といったハムストリングを構成する3種類の筋肉にそれぞれ別々にマッサージを行います。

半膜様筋は太もも裏側の内側にある筋肉です。

母指球と呼ばれる、親指の付け根にある手の平の膨らんだ部分を使って内側から外側へと圧力をかけます。

足を持ち上げた体勢をとることでマッサージを行いやすくなります。

半腱様筋は太もも裏の中央、若干内側寄りにあります。

そこに母指球を使って垂直に圧力をかけます。大腿二頭筋は太もも裏の中央から外側向かって付いています。

手の平や母指球を使って、外側に引っ張るような形でマッサージを施します。

ハムストリングストレッチの注意点

ハムストリングのストレッチを行うときの注意点は怪我の予防です。

ストレッチを行っても問題ないのか、ハムストリングの状態について適切な判断を下すことが大切です。

ハムストリングは負荷の強い運動を行った際などに、「肉離れ」と呼ばれる怪我が非常に起きやすい部位です。

肉離れとは筋肉を構成する細い繊維が切れる症状のことで、内出血や激しい痛みを伴います。

そして、怪我の翌日などは歩行困難な状態になる場合もあります。

そのため激しい運動後など、ハムストリングに違和感があり肉離れが起きそうな状態だと判断した場合は、ストレッチを控える必要があります。

ハムストリングが熱を持っていたり腫れなどの症状が見られる場合、または足を動かした際にハムストリングに鋭い痛みが起きたりストレッチを行いにくい状態の場合は、ストレッチを控える必要があります。

そしてハムストリングに負担を与えなように注意しながら、アイシングや圧迫などの処置を行ってハムストリングの腫れや炎症を抑えることが大切です。