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コレステロールとは?

コレステロールは細胞膜、胆汁酸、副腎皮質ホルモンの原料、ビタミンDの原料など、健康な体に維持していくには欠かせないものです。コレステロールは脂質の一種で水に解けないため、血液中では水に溶ける性質のたんぱく質と結合して、リポたんぱくを形成しています。その結合しているたんぱく質の 違いから、コレステロールには性質の異なるldlとhdlの2種類があります。

ldlコレステロールは肝臓で作られたコレステロールを体の各所に運ぶ役割をしています。また、hdlコレステロールは使いきれずに余ったたコレステロールを全身から回収して肝臓に戻す働きをしています。ldlコレステロールは多すぎると、血管内壁にコレステロールがたまって動脈硬化の原因になりますので、悪玉コレステロールと呼ばれます。逆にhdlコレステロールは肝臓に戻す役割で、血管内壁のコレステロールを取り除く役割をしますから、善玉コレステロールと呼ばれています。

人は必要なコレステロールの2/3を肝臓で生成し、残りの1/3を食物から摂取しています。食事でたくさん摂取すると肝臓のコレステロールの生成は減少し、逆に摂取量が少ないとコレステロールの生成が増加する仕組みがあります。人の体は、血液中のコレステロールが高くならないように調整されるメカニズムを持っているのです。

コレステロールの基準値と平均値

今までは男性と女性の基準値は共通のものが用いられていましたが、近年の改定で男女を分けて基準値が設定されるようになりました。女性は男性に比べて心筋梗塞となる確率が1/2〜1/3と低く、喫煙や飲酒の習慣が少ないなどの生活背景が考慮されています。さらに女性は年代別にも基準値が区別されることになりました。これは、女性は閉経後にLDLコレステロール値が高くなりやすいなどの理由が背景にあります。男女別のコレステロールの基準値の具体的な数値は次の通りです。

総コレステロール

女性

今までの正常範囲は140〜199mg/dLでしたが、改定後の正常範囲は以下のようになっています。

  • 30〜44歳:145〜238mg/dL
  • 45〜64歳:163〜273mg/dL
  • 65〜80歳:175〜280mg/dL

男性

今までの正常範囲は140〜199mg/dLでしたが、改定後の正常範囲は以下のようになっています。

  • 151〜254mg/dL

LDLコレステロール値

女性

今までの正常範囲は60〜119mg/dLでしたが、改定後の正常範囲は以下のようになっています。

  • 30〜44歳:61〜152mg/dL
  • 45〜64歳:73〜183mg/dL
  • 65〜80歳:84〜190mg/dL

男性

今までの正常範囲は60〜119mg/dLでしたが、改定後の正常範囲は以下のようになっています。

  • 72〜178mg/dL

引用元:http://www.ldl-cholesterol-o-sageru.com

悪玉コレステロールが高くなる原因って?

ldlコレステロールが高くなる原因には、加齢、肥満や病気などが考えられます。男女とも統計的に年齢を重ねると増加する傾向が見られます。加齢によって新陳代謝が低下することが原因と考えられますが、男性は60歳を超えると、女性は閉経を迎えると、ldlコレステロールが増える傾向が認められています。

ldlコレステロールが密接に関連していると考えられる成人病である心臓の冠動脈疾患(動脈硬化による)は、もともと女性には少ない病気なのですが、閉経後に急増してくることが知られています。また、肥満(BMI)が進むとldlも増加してくることが知られています。

しかし、コレステロールは中性脂肪とは異なり、皮下や内臓などに貯蔵されるエネルギーではないので、肥満が進めば進むほど、どんどん増えていくものではなさそうです。病気が原因でldlコレステロールが増加することがありますので注意が必要です。糖尿病、甲状腺機能の低下、ネフローゼ症候群などです。糖尿病と脂質異常症(コレステロールや中性脂肪などの脂質が多い)が関係している場合があると言われますし、甲状腺の機能低下によってホルモン不足がおきた場合もldlコレステロールの数値が高くなります。ネフローゼ症候群という尿にタンパクが多くなってしまう病気も、ldlコレステロールの増加に関係すると言われています。

運動不足

中性脂肪を減らす程度な「運動」は、悪玉コレステロール(LDL)を増やさないことにとても大事ですが、「運動」をあまりしない人は、中性脂肪を貯めることなり、悪玉コレステロール(LDL)を高める原因になっています。

ストレス

過度のストレスは、体の働きを低下させてしまいます。その為、善玉コレストロール(HDL)のコレストロールの回収がスムーズに行われず、その結果、悪玉コレステロール(LDL)を増やすことにつながります。

喫煙

タバコを吸うとその影響で、動脈硬化が進むことが分かっています。悪玉コレステール(LDL)の影響による動脈硬化を促進すると考えられています。

遺伝

悪玉コレステロール(LDL)が高い人の中には、両親から受け継いだ「遺伝子」が原因の人がいます。そのような病気を、、「家族性高コレステロール血症(Familial Hypercholesterolemia(FH)」と呼びます。両親、または片親からその「遺伝子」を引き継ぐ事で、生まれたときから、病気が始まります。通常は、考えられない子供の年齢の時から、悪玉コレステロール(LDL)の数値が基準値以上となり、「動脈硬化」進みます。これが原因で、若年齢で、「脳梗塞」、「心筋梗塞」など発症するリンクの高い病気です。この「家族性高コレステロール血症」の方は、意外と多く、約200人~500人に1人が、家族性コレステロール血症だと言われています。

病気による影響

  • 糖尿病
  • 甲状腺機能の低下
  • ネフローゼ症候群

このような病気が影響している可能性もあります。悪玉コレステロール(LDL)が基準値を超えてる方で「病気掛かってる方」や、「薬を服用」している方は、その影響について医師に相談することをおすすめします。

引用元:http://xn.jp

女性特有の原因

  1. 更年期の女性ホルモンの分泌低下
  2. 洋菓子や菓子パンなどの甘い食品を好む
  3. 食事摂取量は少なくても脂質の割合が多い
  4. 筋肉量が少ないため必要エネルギー量も少なく、摂取エネルギー量がオーバーしやすい
  5. 家事に追われて運動をする機会が少ない

というようなこともあげられます。更年期が影響を及ぼしていることも考えられます。

引用元:http://www.ldl-cholesterol-o-sageru.com

運動と食事が重要

運動

運動には、酸素を取り込まないで一気に大きな運動をする無酸素運動と、酸素を取り込みながらゆっくり運動する有酸素運動があります。

ldlコレステロールを下げるには有酸素運動がおすすめです。有酸素運動には以下のようなものがあります。

  • ウォーキング
  • 水泳
  • サイクリング
  • エアロビクス

有酸素運動は効果的に脂肪を燃焼します。脂肪の代謝が向上するとldlコレステロールも下がってきます。大切なのは継続的に行うことです。さらに、有酸素運動は血管を広げる効果があり、血行の改善も期待できます。有酸素運動は20分以上続けないと脂肪を燃焼させることはできません。そして朝食をとる前の空腹時に行うことでより効果を高めることができます。目安としては無理なく続けられる週に3回程度のペースがおすすめです。

食事

次に食事についてです。食べ過ぎや飲み過ぎが続くと、肝臓で作られるコレステロールが増えるため、ldlコ レステロールが多くなることが判っています。魚ではなく肉を中心とした食事も、ldlコレステロールを上げる原因と考えられています。食べ過ぎ、飲みすぎ、さらには運動不足になっていないかどうか、自分の生活習慣を見直してみましょう。運動や食事以外にも、医師の診察を受けて薬を処方してもらうこともできます。

エネルギー過剰摂取には注意

食事からの摂取エネルギー量が多くなると肥満のリスクが高くなります。血中の中性脂肪が増加することによってコレステロール値も上昇してしまうため、暴飲暴食をしないように心がけましょう。50〜60代の平均的な体格の女性の1日の必要エネルギー量は1,900kcalです。

引用元:http://www.ldl-cholesterol-o-sageru.com

炭水化物・脂肪には注意!

脂肪を含む食品には注意が必要です。特に飽和脂肪酸が多い肉の食べ過ぎに注意して下さい。逆に脂肪の中でも、液体の植物油や青魚に含まれる不飽和脂肪酸はldlコレステロールを減らす働きがあります。特に、オリーブ油は効果がありますから、ldlコレステロールが高い方にはおすすめです。

また、大豆は栄養素が豊富で、良質なたんぱく質が摂取出来る食品です。大豆たんぱく質には、ldlコレステロールを減らす働きがありますので、豆腐、豆乳や納豆などの大豆製品はおすすめの食品です。

食物繊維もldlコレステロールを下げる効果があります。コレステロールをもとに肝臓でつくられる胆汁酸は十二指腸から分泌され、腸内で脂肪の吸収を助ける役割をしています。食物繊維は、消化も吸収もされないので体外に排出されますが、その時に胆汁酸を吸着して一緒に排出されるため、ldlコレステロールが減少するのです。食物繊維には水溶性と不溶性がありますが、水溶性食物繊維の方が優れていると言われます。きのこ類、海藻類、アボガトやオクラに多く含まれています。

間食は控えめに

甘いお菓子やスナック菓子は砂糖や動物性脂質が多く含まれています。間食として向いているのは果物や乳製品など、ビタミン・ミネラルの多く含まれている食品です。間食は嗜好を優先するのではなく、栄養があるものを選びましょう。

薬による治療

健康診断で行われる血液検査の結果で、コレステロール値に異常があれば要再検査判定になると思います。その際、医師に相談してみましょう。コレステロール値が下がらないということであれば、薬を処方してもらえます。

脂質異常症(コレステロールや中性脂肪などの脂質が多い)が続くと、動脈硬化を引き起こし、やがては重篤な心臓疾患や脳の疾患を引き起こす可能性があります。たかをくくるのは禁物です、医師の診察を受けましょう。投薬治療を始めるかどうかは、動脈硬化が進行しているかや顕著に脂質異常が認められるかなどを総合的に判断して決められると思います。

コレステロールを下げる薬として、よく処方されるのがスタチン系の薬で、肝臓でldlコレステロールが生成されるのを抑制する薬です。酵素の働きを抑制することでコレステロール下げる薬です。

また、中性脂肪を減らす薬としてオメガ3脂肪酸もよく処方されます。中性脂肪だけでなく、コレステロールも下げる効果があります。ただし、投薬だけでは安定した改善が期待できませんから、運動、食事療法も併用することが大切です。