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情緒不安定な人の悩み

情緒不安定になると、一緒にいる人は突然の変化に驚いて困るかもしれません。しかし、本当に苦しんでいるのは、情緒不安定になっている本人です。情緒不安定になるのは様々な原因がありますが、なっている本人はコントロールできない感情が原因で、さらに苦しい状況を招いてしまっていることもあります。

本記事では、そんな情緒不安定の症状や原因、また当人でもできる対処法や周りの人の対応の仕方など、つらい情緒不安定の状態を少しでも軽減できる情報をご紹介しています。では、まずは情緒不安定の人の特徴的な症状からご紹介していきましょう。

特徴的な5つの症状

情緒不安定になる人は特徴的な症状があります。周りの人から見れば一目瞭然の症状もあれば、ぱっと見ではわからないものもあります。中には自分が情緒不安定であることに気づいていない人もいます。情緒不安定には程度があり、誰もがなりうる状態です。自分が情緒不安定の症状が出ていないか、周りの人で気になる人が当てはまるかチェックしてみてください。

すぐに泣き出してしまう、すぐ怒る

情緒不安定な人に最も多いと言われるのがすぐに泣いたり、怒ったりする傾向です。大人になれば子供と違って、泣いたり怒ったりという機会はそんなに多くないはずです。しかし、情緒不安定な人はちょっとしたことで感情をむき出しにします。感情を抑えきれなくなってしまうのです。

また、人前や公共の場でも関係なく泣き出したり、怒ったりするのが情緒不安定な人の特徴といえるでしょう。人がいるからということを気にする余裕がなく、感情を抑えられないのです。

感情の波が激しい

さっきまで落ち込んでいたのの急にテンションが高くなる。そうかと思ったらいつのまにか気分が落ちるところまで落ちている。そのような極端な感情の波があるのが情緒不安定な人の特徴です。躁うつ病と似た症状であるので、あまり極端かつ頻繁な波がある場合は精神科を受診することをお勧めします。

パニックになりやすい

情緒不安定な人はいろいろな不安を心に抱えていることが多く、ちょっとしたことでいっぱいいっぱいになりパニック状態に陥ります。パニック状態になり、急に泣き出したりしますが、決して、泣けば逃げられるから泣いているというわけではなく、どうすればいいか分からなくなり、パニックになってしまって泣いているのです。

なので、近くに情緒不安定の傾向のある人がいる場合は、つき離さずに優しい言葉をかけて、心を落ち着かせるようにしてあげましょう。パニック状態の人に、怒鳴っても全くの逆効果です。

物事がなかなか決められない

情緒不安定な人は、いろいろなことに過敏に反応してしまい、頭がいっぱいになります。その結果、考える力や判断力が低下し、決断が難しくなります。

今日どこへ行こうか、何を食べようかなどの日常生活レベルの判断でも難しくなります。

不安定な時は、自分のすることに自信が持てず、決断して失敗したらどうしようなどの考えが先行します。また早く決めないといけないシーンなどではそのどっちつかずの状況で頭がパンクし、パニック状態になってしまうこともあります。

身近な人が、ゆっくり優しくサポートしてあげると良いでしょう。

集中力が落ちる

情緒不安定な人はいろいろなことに気を取られてしまうので、集中力が落ちる傾向にあります。

様々な小さなことが悩みとなって、ストレスを感じるため、その状態の継続で疲れてしまい、集中力が落ちてしまうのです。

情緒不安定になりやすい人の特徴5つ

睡眠不足の多い生活

精神不安定になりやすい人の特徴の一つとして、睡眠不足になることが多い生活を送っているという点があげられます。

睡眠不足は脳の働きを弱めてしまうため、情緒不安定を招きやすくなります。情緒不安定になるといろいろなことで感情が揺れ動き、さらに睡眠不足になるという悪いスパイラルに入ってしまいます。また睡眠不足自体も悩みの種となって思考を圧迫してしまいます。

不規則な生活を送っていたり、睡眠が削られがちな激務の職場にいるという方は気をつけたほうがいいでしょう。

人目を気にしやすい

精神不安定になりやすい人の特徴の一つに人目を気にしやすい人が挙げられます。お腹が痛くなりやすかったりする人も、人目を気にして知らないうちにストレスを溜め込んでしまっている可能性が高いです。

小さい頃に親に怒られてばかりだった人や、自分の発言で誰かが精神的、肉体的に傷ついた経験のある方は、無意識のうちに人の目を気にしている可能性もあります。

自分がどう見られているか、であったり、常に他人の目を意識していることはないですか?気にしすぎると、いろいろなことが不安になってしまうので、頭がいっぱいになり、ちょっとしたことで情緒不安定になりやすいのです。

感受性が豊か

感受性が豊かであったり共感する力の高い人は情緒不安定になりやすいです。相手が傷ついたのにまるで自分が傷ついたように相手の気持ちがわかる人や、空気を読むのが上手い人も感受性が豊かな人です。

感受性が豊かな人は、悪い空気の中や、良くない感情を持った人の多い空間にいるだけで、ストレスになります。負の感情で頭が満たされると余裕がなくなり、情緒不安定になることがあります。

感受性が豊かな人は付き合う人によって人生が変わるといっても過言ではないので、ポジティブな雰囲気を持った人と付き合うようにしましょう。

ネガティブ思考

情緒不安定になりやすい人の特徴に「ネガティブ思考」であることが挙げられます。ネガティブ思考の人は、些細なことであってもその先にある最悪な状況をイメージしてしまいます。その結果、心が不安だらけになり、情緒が不安定になってしまうことがあるのです。

趣味がない

趣味がない人も情緒不安定になりやすいと言われています。夢中になれる趣味を持っている人は、仕事や人間関係での悩みを趣味の時間に忘れることができるため、趣味をすることが精神衛生上、非常にいい効果を生んでいます。

趣味がない人は、没頭できることがないために、悩みを常に抱えて暮らしてしまうことになり、悩みの量がある範囲を超えると情緒不安定な状態になってしまいます。

情緒不安定になる5つの原因

長期間にわたるストレス

原因の一つにストレスがあります。一時的に強いストレスを感じて情緒不安定になる場合も有りますが、長期にわたってストレスを受けた場合のほうが危険です。

ストレスを感じると人間はノルアドレナリンという物質が出るようになっています。ノルアドレナリンはストレスを抑制する効果や眠気を飛ばす効果があります。

長期間のストレスを受けるとノルアドレナリンが出にくくなってしまい、ちょっとしたストレスでイライラするようになってしまい心に余裕がなくなっていきます。

また、昼間に眠気が襲ってくることもあり、眠気によって集中力が落ち、仕事のパフォーマンスが落ちることで、仕事のプレッシャーが強くなり、さらにストレスを感じるように、という悪循環を生んでしまうこともあるので、ストレスには注意が必要です。

小さい頃の親子関係

幼少期の親子関係も情緒不安定に影響があると言われています。子供が小さい頃は親に依存していますが、親の愛情が十分に注がれることによって、自立することができます。

しかし、十分に愛情が与えられなかった人は、人から見放されるのではないかという不安が常に付きまとうようになり、情緒不安定になりやすくなってしまいます。

月経前や更年期、妊娠・出産によるホルモンバランスの乱れ

男性よりも女性の方が情緒不安定になりやすいと言われていますが、その原因に月経や妊娠、出産などによるホルモンバランスの乱れが指摘されています。

女性ホルモンには自律神経を整えて、リラックスさせたり、感情をコントロールさせる効果があると言われていますが、月経前になると、女性ホルモンは分泌量が不安定になるため、精神のコントロールが困難になり、情緒不安定になってしまいます。

糖分の摂りすぎ

甘い物が好きな人ほど気分の起伏が激しいというデータもあると言われていて、糖分の取りすぎは情緒不安定につながるそうです。

甘いものをとると血糖値が上がりますが、そのあとすぐに血糖値が下がり、下がった結果、アドレナリンやノルアドレナリンといった刺激のある分泌物が体内に放出されます。 それらの分泌物の影響で情緒不安定になる可能性があるので、甘いものが好きな人は糖分の取りすぎには注意が必要です。

腸内環境の乱れ

腸内環境の乱れも情緒不安定の原因と言われています。腸の中には善玉菌と悪玉菌、日和見菌と呼ばれる3つの菌が主に存在していて、善玉菌が多いほどセロトニンと呼ばれる物質が多く作られると言われています。

セロトニンはストレスを和らげる効果があると言われています。胃の中の善玉菌が少なく悪玉菌が多いとセロトニンの分泌が不十分になり情緒不安定を招くと言われています。またセロトニンの分泌が不十分な人はうつ病になりやすいとも言われています。

情緒不安定の症状が出る病気

情緒不安定になるのは、性格的なものもありますが、それが過度になると病気となってしまい、病院での治療が必要になってきます。

情緒不安定の症状が特徴的な2つの病気を紹介します。もし、当てはまる症状がある場合は、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

月経前症候群

女性の場合、生理が影響していることもあります。月経前の時期だけ、情緒不安定になる場合は月経前症候群が考えられるかもしれません。あまりにも酷い場合は、産婦人科を受診することをオススメします。

情緒不安定性パーソナリティ障害

情緒不安定性パーソナリティ障害とは?

情緒不安定性パーソナリティ障害という病気によっても、情緒不安定の症状が出ます。感情の不安定さがあり、結果を考慮せずに衝動に基いて行動する傾向が著しいパーソナリティ障害のことです。

情緒不安定性パーソナリティ障害には「衝動型」と「境界型」という2つの型があります。「衝動型」は情緒の不安定と衝動統制の欠如が特徴的で、他人に批判された場合、暴力や脅し行為が突発します。「境界型」は情緒不安定ないくつかの特徴が存在し、自己像・目的・内的な選択等がしばしば不明瞭で混在しており、絶えず空虚感があります。

また、激しく不安定な対人関係に入り込んでいく傾向があり、追い詰められたような感情に陥りやすく、見捨てられることを避けるための過度な努力や自殺、自傷行為を繰り返すことがあります。 引用元:http://www.angelcare.jp

情緒不安定パーソナリティ障害は人格が安定していないため対人関係をうまくコントロールできないと言われています。同じ相手であるのに普通に親しみを持って接していた時期から一転、攻撃的な態度をとったり、そうかと思えばまた暖かい態度で接するようになったりと、とにかく不安定です。

情緒不安定パーソナリティ障害の人は、人に見捨てられるということを強く恐れています。

原因として最も多く指摘されているのは、親子関係の歪みです。最も身近な親という存在から愛情を十分に注がれなかったために、どんな人にも見捨てられる可能性を感じてしまうようになります。

この病気になると、自殺やアルコール薬物への依存をしてしまう可能性もあります。病院に行けば、薬やリハビリで回復をうながしてもらえますし、治療のためのコミュニティがあったりもしますので、一度精神科を受診してみましょう。

診断方法は?

分類の方法によっては、名前が「情緒不安定性パーソナリティ障害」となったり「境界性 パーソナリティ障害」となったりしますが、疾患概念としてはこの2つはほとんど同じものです。

境界性パーソナリティ障害の診断基準

  • 慢性的空虚感(不安定な感情があり、怒りの制御が困難)
  • 解離性障害・妄想様観念(不安定な自己像があり性的逸脱・乱費乱用。危険行為などの衝動性がある)
  • 見捨てられる不安とその回避努力(不安定な対人関係があり、自殺のそぶり、脅し、自傷行為などがある)

引用元:http://www.angelcare.jp

全般性不安障害

全般性不安障害という心の病気では、情緒不安定の症状がよくみられます。心の症状は下記のようなものがあります。

  • 慢性的な不安
  • 緊張
  • 落ち着きのなさ・焦燥感
  • 集中困難
  • 刺激に対する過敏
  • 記憶力低下
    引用元:http://www.right-net.co.jp

また体にも影響が出てくるのが心の病です。

  • 首や肩のコリ
  • 頭痛
  • めまい
  • 震え
  • 悪寒や熱感
  • 動悸
  • 息苦しさ・喉のつかえ
  • 吐き気
  • 下痢
  • 頻尿
  • 不眠
    引用元:http://www.right-net.co.jp

全般性不安障害は、主にセロトニンという脳伝達物質が減り、脳の機能が低下することによって起きると言われています。

以下の6つのうち3つ以上が該当する場合は全般性不安障害の疑いがあります。

  • 落ち着きのなさ、緊張感や神経の高ぶり
  • 疲労しやすい
  • 集中が困難、もしくは心が空白になる
  • ちょっとしたことで怒りやすい
  • 筋肉が緊張している
  • 睡眠障害(眠れない、熟睡できない)

気になる方は、むやみに自己判断せず医療機関を受診するようにしましょう。

情緒不安定になったときに解消法6選

とにかく紙に書き出す

心の中は人には見られませんが、自分でも見ることはできません。心にいくつもの不安を抱えていると、その不安の大きさが小さい場合もその数がなんとなく多く感じたり、大きな不安に感じたりして、思考を圧迫してしまいます。

日頃から不安を心に溜め込みやすい人は、その不安を紙に書き出すことが効果的であると言われています。

目に見えないがために、なんとなく大きく感じていた不安も書き出してみると案外大したことがなかったりします。たとえ数が多かったとしても、心に留めておくよりも書き出してしまった方が断然、楽なはずです。

紙にひたすら不安なことであったり、自分の思っていることを書き出していきましょう小さな不安も大きな不安も、選別せず全部書き出してしまいましょう。書き出すという行為自体で楽になれるかもしれません。また、紙に書き出すことで、不安や考えを見える化することが大事です。自分でよく分からなくなってしまっていた感情に整理がつくかもしれません。

自分を褒めてみる

情緒不安定の人は、自己を否定する傾向があります。これもダメ、あれもダメ、本当に自分はダメ。と思ってしまうと、何事にも自信がなくなって、たとえ小さな決断でも先の悪いことをイメージしてしまい、不安で心がいっぱいになってしまいます。

そんな人は、些細なことからでも良いので、自分を褒めるようにしましょう。自己否定の考え方は悪いスパイラルに陥ります。ちょっとしたことでもよいので、自分を褒めてみて、自己否定のスパイラルから徐々に抜け出すことができるかもしれません。

自分を褒めると聞くと照れくさく、恥ずかしいかもしれません。最初は恥ずかしくても、自分で自分を褒める分には誰かに聞かれることはありません。照れくさくても、小さなことから意識してやってみましょう。

カラオケなどで大声を出す

声を思いっきり出すとすっきりしますよね?カラオケが好きなのであれば、カラオケに行ってみて大きな声をどんどん出しましょう。

精神的に不安定なときは、心が淀んでいる状態になっています。悩みやストレスで心の流れが詰まってうまく機能してくれない状態になっています。大声を出すことはそのせき止めているものを吹き飛ばしてくれます。大きな声を出すことで、自分に自信がわき、小さな悩みを吹き飛ばしたり、悩みに立ち向かう力が湧き出ることもあります。

人と行くと気を使うし…という方は1人カラオケもオススメです。最近は1人カラオケをする人が増えてきていますし、店員さんも1人だから…と気にすることも無いと思われます。また、1人カラオケ専門店などもありますので、人目を気にせず楽しめる環境は続々と増えているといえます。

人に相談してみる

心の問題はときに自分一人では解決できないものになってしまうことがあります。そんなときは、ポジティブな知人やカウンセラーやセラピストなどの専門家に相談してみましょう。

情緒不安定になりがちな人は、悩みを抱え込みやすいです。紙に書くことと同様に、話すという行為で、その不安を外に出すようにしましょう。心の中にとどめていたものを外に出すと、それだけですっきりするはずです。何かアドバイスをもらうために話すのではなく、ただ話すだけでもすっきりする人は多いです。

後ほど触れますが、相談に乗る側の人も注意が必要です。容易にアドバイスをせずに、なるべくそのたくさん抱えた不安を引き出すことを優先して話を聞くようにしましょう。

深呼吸する、冷たい水を飲む

焦りや緊張は副交感神経の機能を低下させ、自律神経のバランスを狂わせます。バランスの狂った自律神経は情緒不安定をもたらします。

副交感神経の機能を回復させるために効果的と言われているのが深呼吸です。特にやり方にこだわる必要はなく、ただいつもより大きく息を吸って吐く、これだけです。また、冷たい水を飲んで腸を刺激する方法も緊張を解くのに効果的と言われています。

無理に不安を消そうとしない!

無理に不安を消そう!と思うことは逆効果です。緊張しないようにしよう!と思っても、逆に緊張してしまう経験はありませんか?それと同じです。無理に不安を消そうと頑張るほど、余計に不安なことについて考えてしまいます。普段通りに行動することに集中することが効果的です。ほかの何かに集中するほうが不安を忘れるのには有効なためです。仕事をしている方であれば、いつもの仕事を、いつも通り頑張る、という意識でいましょう。

情緒不安定の予防法

食生活を整える

栄養バランスの乱れは、情緒不安定を引き起こす原因にもなってしまいます。食物繊維を意識的にとり、腸内環境を整えるのオススメです。ヨーグルトも効果が期待できます。朝食をしっかりと取ることも大切です。

トリプトファンを摂取する

情緒不安定なときにはトリプトファンを摂取するのが効果的と言われています。アミノ酸の一種で、精神を安定させる物質である、セロトニンを増やすことができるため効果が期待できます。

トリプトファンが摂取できる食べ物には、

  • 動物性タンパク質(肉類や魚介類)
  • 炭水化物
  • ナッツ類
  • 牛乳や豆乳
  • バナナ

があります。

また、トリプトファンを補うサプリも発売されているので、試してみるのも良いかもしれません。

運動を行う

体を動かすことは、気持ちをリラックスさせる効果があります。激しい筋トレなど、キツイものではなくても大丈夫です。ジョギングやウォーキングなどの軽めの有酸素運動でも有効です。運動は気分転換の効果だけでなく、セロトニンの分泌や、血流改善、腸内環境改善にも効果が期待できます。まずは自分ができることから初めてみるのがオススメです。

情緒不安定な方への接し方

身の回りに精神的に苦しんでいる方がいると、なんとかしたいと思う優しい方も多いと思います。しかし、心の病で苦しんでいる方へのアプローチを間違うと、逆効果になってしまう場合も多々有ります。かなり考えて接する必要があるといえます。今回は情緒不安定の方ですが、情緒不安定の方の場合にはどのように接するのがよいのでしょうか。ポイントを2つにまとめてみました。

容易にアドバイスを送ってはならない

身近な人が心の病を患うと、周りの人はなんとか助けてあげたいと思い、アドバイスを送ろうとします。たしかに、アドバイスは時に効果的ですが、情緒不安定な人にとっては、逆効果の時もあります。

これまでも述べてきましたが、情緒不安定な人は悩みで心がいっぱいになっていることが多く、また、自分への自信がなくなっている方が多いです。そんな方に、不用意にアドバイスを送ることは自分を否定されたと思われてしまう場合もあり、逆効果になってしまうことがあります。

相談に乗る場合は、アドバイスは容易に送らずに、情緒不安定な方の悩みを引き出して、勇気付けることを意識して、相談に乗ってみましょう。重度な精神病になっている場合は、専門家でも相談に乗るのが難しい場合もあります。精神的に辛いと言っている方がいた場合は、専門家に頼ることをおすすめすることがベターな場合もあります。

むやみに「こうした方が良い」「そんなだからダメなんだ」など自分の考えを強く述べるのではなく、話しを聞いてあげるスタンスを大切にすべきでしょう。相手も情緒不安定になりたくてなっているのではないはずです。何故、そうなってしまうのかを考えてあげることが大切になります。

一貫して味方であり続けよう

情緒不安定になっている方は、自分に自信を失って、自分には価値がないと思ってしまっている方もいます。そのような場合は、精神病の専門家であっても、接し方が容易ではありません。身近な人にできることは、家族、恋人、友人として、いつも隣にいる存在であることです。「この人は必ず自分の味方でいてくれる」と思ってもらえることが心の救いになります。支えになろう!と意気込むことが重荷になることもありますし、普段通り相手のことを思って接してあげることが大切です。

情緒不安定の治療

情緒不安定な症状がひどい場合は、病院で診てもらいましょう。何かトラウマがあり情緒不安定になっているときにはカウンセリング治療が有効です。専門的なカウンセリングであれば、自分自身で気づけなかった要因にもたどり着ける可能性が高まります。

具体的な治療方法は、その人の状況により様々です。自己判断で、むやみに情緒不安定な人向けの薬やサプリメントを摂取するのはオススメできません。深刻な情緒不安定の場合、心身症、パニック障害等、他の病気を併発している場合もありますので、専門の医師による診察を受けることをおすすめします。

病院へ行くことに抵抗がある人も多いかもしれませんが、病院へ行くことは恥ずかしいことではありません。病院に行くことで、回復に向かうかもしれません。生活に支障が出ているようなら、早めに病院へ行きましょう。

一人で悩まず、相談を!

いかがでしたでしょうか?

情緒不安定な状態は、そもそもの性格もありますが、不規則な生活が原因となっていたり、時には病気の可能性もあります。本記事で紹介している本人ができる対処法や周りの人の対応の仕方などを参考に、情緒不安定に勇気を持って立ち向かっていただければと思います。

一人で抱え込まずに、周りの人に相談したり、医療機関に早めにかかるようにしましょう。