注意:この記事は医師による監修を受けておりません。ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用ください。

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乳がんとは?

乳癌とは、乳房の中の乳腺にできる悪性腫瘍で、おもに痛みのない乳房のしこりが代表的な症状としてあげられます。乳腺は、母乳を産生する「小葉」と、母乳の通り道である「乳管」で構成されています。乳癌は、乳房に硬く、無痛のしこりができ、月経周期に関係なく常に触知されます。

癌が進行すると、しこりの真上の皮膚が収縮したり色が変化したりします。乳頭から出血することもあります。

さらに、身体各部に結構移転します。女性では、胃癌、子宮癌に次いで多い癌で、授乳との関係が注目されています。閉経期の50歳前後に多く見られます。男性にも女性ほどではありませんが、ごく稀に発生します(男子乳癌)。

男子乳癌は、乳癌全体の1%前後の発生率で、年齢は50から60歳ぐらいに多く見られます。女性ホルモンのエストロゲンが乳線に大量に作用する場合に、発生頻度が高いと言われています。症状としては、乳頭や乳輪の下にしこりを触れるものが最も多いです。乳癌は、非浸潤癌と浸潤癌に分けられます。

非浸潤癌とは、癌細胞が発生した場所にとどまっているもので、浸潤癌は、癌細胞が増殖し、癌細胞が発生した場所にとどまらず、近くの組織に入りこんで血管やリンパ管を通って全身に移行するものです。

乳がんになる原因

乳がんはさまざまな原因で罹患します。妊娠・出産の経験がない、もしくは出産回数が少ない女性は乳がんにかかりやすいと言えます。とくに、母乳を与えなかった経産婦は確率が高くなるとの報告があります。初潮の訪れた年齢が低い、閉経した年齢が高いなど、月経によるホルモンバランスの変化が原因となるケースがあります。ピルなどの女性ホルモン投与を受けている場合にも乳癌のリスクは高くなります。飲酒、喫煙は乳がんのリスクを高める原因となります。高脂肪の食事を好んで食べるのは乳がんの要因となります。

また、不規則な生活を送ったり、暴飲暴食が習慣化すると乳がんのリスクが高まります。年齢が高くなるとともに乳がんの発生確率は高くなります。遺伝的なリスクも見逃すことができず、母親が乳がんであった場合にはその子も乳がんとなる確率が高くなります。乳がんはエストロゲンという女性ホルモンの影響が大きいとされており、その作用が大きいほど乳がんの発症リスクが高まるという報告があります。

乳癌には自覚症状が現れにくい

乳がんの初期症状は目立った自覚症状がないケースが多いようです。そのため、初期の乳がんはなかなか発見されにくく、罹患して気づいたときにはすでにステージが進行していたなんてことも珍しくありません。外科手術や放射線治療、化学療法、抗がん剤治療によって乳がんは完治しますので、早めの発見が重要です。また、授乳期ではないのに乳汁分泌があったり、血の混じった乳汁などの異変があった場合も危険です。

自分で観察し触れることで発見できる可能性は高いので、このあと紹介するセルフチェックを行うようにしてみてください。

乳房周辺以外では、リンパ節が腫れたり、息切れがしたり、肌が黄変するなどの症状が現れたら乳がんの可能性があります。これらの症状があらわれたら自己判断はしないで必ず産婦人科を受診してください。触診やマンモグラフィ、エコー検査によって乳房の精密検査を行ないますが、自治体によっては集団検診や個別検診のクーポンを配布している場合がありますので、居住する自治体のWebサイトで確認してみましょう。

乳がんのセルフチェック

乳がんは身体の表面に自分で観察したりふれたりすることによって発見できる可能性が高いがんです。ちなみに、乳がんの60%以上はセルフチェック(自己検診)によって発見されています。チェックポイントを載せましたので、確認してみてください。

  • 乳房の変形や左右差がないか
  • しこりがないか
  • ひきつれがないか
  • えくぼのようなへこみがないか
  • ただれがないか
  • 出血や異常な分泌物がないか

引用元:http://ganclass.jp

また、チェックをするときのやり方は以下のようにすると良いでしょう。

入浴前に鏡のまえで

  • 両腕を下げた姿勢で、乳房や乳頭を観察します。
  • 両腕を高く上げた姿勢で、正面・側面・斜めから乳房を観察します。
  • 乳頭を軽くつまみ、血のような分泌液がないか調べます。

入浴中にバスルームで

皮膚の凹凸がよくわかるよう、手に石けんをつけて滑りやすくしておきます。

  • 腕をあげ、乳房の表面に渦巻きを描くようにして、しこりやこぶなどがないか調べます。
  • 指先をそろえてわきの下に差し入れ、リンパ節が腫れていないか確認します。

ベッドのうえで

仰向けに横たわります。(肩の下に薄いクッションなどを敷くと調べやすくなります)

  • 腕を上げて、乳房の内側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
  • 腕を下げて、乳房の外側半分を指の腹で軽く圧迫しながら調べます。
  • わきの下に手を入れ、しこりがないか指の腹で調べます。

このようなチェックを普段から行うことが大切になってきます。何故なら、普段から乳房の状態を確認していれば、小さな変化が生じたときに気づきやすくなるからです。 セルフチェックは、閉経前の方は乳房がやわらかくなる月経終了後1週間~10日の間に、閉経後の方は一定の日にちを決めて、毎月1回行いましょう。

少しでも変化や異変に気づいたら、すぐに専門の医療機関(乳腺外科、乳腺科、乳腺内分泌外科などの表示のある病院やクリニック)を受診しましょう。

また、乳がんは、左右ともの「外側の上部」に発生しやすいと言われているので、特に注意する必要があります。

引用元:http://ganclass.jp

乳がんの原因には美人ホルモンが大きく関わっている…

乳がんの原因はエストロゲンという女性ホルモンが大きな役割を締めていると考えられています。エストロゲンはとくに月経後から排卵日にかけて脳内で分泌され、基礎体温を下げる作用があります。エストロゲンは乳房を大きくしたり、メンタルヘルスを向上させたり、肌がきれいになったりする美人ホルモンとしても知られています。エストロゲンは乳腺組織を刺激して細胞の増殖を促進させる作用があります。細胞の増殖は遺伝子が傷つく要因となりうるので、遺伝子が突然変異してしまい、乳がんへと発展するケースがあるのです。

初潮が早い、閉経が遅いといった要因は、エストロゲンの影響を受ける時間が長くなるため、乳がんの発症リスクが高まります。経産婦でも高年出産となった場合には乳がんのリスクが高まります。妊娠しているときはエストロゲンの他にプロゲステロンという女性ホルモンの影響を大きく受けます。エストロゲンに優位に働くプロゲステロンによって、妊娠や出産の回数が多かった経産婦は乳がんリスクが少なくてすむようです。

乳がんの原因になりやすいものは?

乳がんの原因となる食べ物がありますので、リスクを気にする場合にはあまり摂取しないようにしましょう。

脂身の多い肉

脂身の多い肉(ばら肉、鶏皮など)やチーズ、バターなどに多く含まれる「飽和脂肪酸」を食べ過ぎると、乳がんの発症は増えます。飽和脂肪酸は加工食品にも多く含まれていますので、これらの食品を食べ過ぎないように、注意した方が良いでしょう。

ミラノにある国立がん研究所のサビナ シエリ氏らは、欧州10ヵ国の20~70歳の女性約37万を、平均11.5年間追跡して調査した結果、飽和脂肪酸をもっとも多く摂取していた女性(1日に47.5g)では、もっとも少なかった女性(15.4g)に比べ、乳がんの発症率が28%高かったそうです。

飽和脂肪酸は、体内に摂取されるとエストロゲン受容体と結合し、乳がん細胞が増える原因になります。「食事で摂取する飽和脂肪酸の量が、総カロリーの10%を超えないようにすることをお勧めします」と、シエリ氏は話しています。1日の摂取カロリーが2,000kcalの女性では、飽和脂肪酸を200kcal未満に抑えることが必要だそうです。

引用元:http://tokuteikenshin-hokensidou.jp

アルコール

アルコールの摂取はホルモン代謝に大きく作用してエストロゲンの体内レベルを上昇させるのでなるべく飲まないようにします。ビールなら中ビン1本、清酒なら1合、ワインならグラス2杯程度にして、過度な飲酒や習慣的な飲酒は極力控えましょう。

乳がんになりやすい人の特徴

  • 初潮が早い(特に11歳以下)
  • 閉経が遅い(特に55歳以上)
  • 母、姉妹に乳がんになった人がいる
  • 出産していない
  • 授乳したことがない
  • 30歳を過ぎてから初産
  • 閉経後に肥満になった

引用元:http://www.atanaha-clinic.com

このような特徴に当てはまる人は、乳がんになりやすいと言われています。

肥満

米国で、約120万人の成人男女が参加した「がん予防研究II(Cancer Prevention Study II)」が行われました。米国がん学会のディレクターであるミア・ガウデット博士らは、研究に参加した女性約3万人のデータを分析した結果、ウエストサイズが10cm増えるごとに、乳がんの発症率は13%ずつ上昇することが判明しましいた。また、BMIが1ポイント増えるごとに、乳がんの発症率は4%ずつ上昇していました。

乳がんは、女性ホルモンであるエストロゲンの影響を受けて増殖します。閉経後は、卵巣からのエストロゲンの分泌は少なくなりますが、副腎で分泌されるホルモンが、脂肪細胞でエストロゲンに変換されます。そのため、脂肪細胞の多い肥満の女性の体内では、やせた女性よりも多くエストロゲンが作られるのです。

乳がんは、内臓脂肪がたまりウエストサイズが大きくなる「りんご体型」の女性では、乳がんや心臓病、2型糖尿病などの発症が増えます。この研究では、体型に関わらず、BMIが高くなると乳がんの発症が増えることが分かりました。

「BMIが30を超えている女性は、エストロゲンが多くなっている可能性が高く、乳がんを発症する危険性が上昇しています。過体重や肥満の人は、体重の5~10%を減らすことで、がんになる危険性を下げることができます」と、ガウデット博士はアドバイスしています。

引用元:http://tokuteikenshin-hokensidou.jp

乳がんを予防するには

大豆食品

大豆に含まれる「イソフラボン」という成分は、女性ホルモンであるエストロゲンによく似た構造をしています。乳がんはエストロゲンの作用で活発に増殖するので、「大豆イソフラボンを多く取ることで乳がん発症リスクが高くなるのではないか」という心配がよく聞かれますが、実際にはエストロゲンは、豆腐や納豆、みそ汁などに多く含まれています。これらの食品を多く食べると、乳がんが増えるという研究結果はないです。むしろ、乳がんの発症が減ることが確かめられているのです。

そこで、国立がん研究センターなどを中心に行われている大規模研究「JPHC研究」では、欧米と日本の食習慣の違いに着目し、大豆食品の摂取が乳がん発症リスクを低下させる可能性について調べています。

日本人女性を対象にした研究では、毎日みそ汁を「3杯以上」取る人は「1杯以下」しか取らない人に比べ、乳がん発症リスクが約4割低くなることが分かっています。また、大豆食品を毎日食べる女性では、乳がん発症リスクが約2割低くなっていました。

日本人女性でも乳がん発症率が急速に高くなっているのは、食生活の西洋化が影響していると考えられています。大豆食品は、良質のタンパク質源であり、カルシウムの供給源としても優れています。日々の食事の中で上手に取り入れたい食品です。

引用元:http://tokuteikenshin-hokensidou.jp

魚の脂肪酸

マグロ、サンマ、サバ、イワシなどの魚に含まれるn-3系多価不飽和脂肪酸(n-3脂肪酸)の摂取量が増えると、乳がんリスクが低下することが、中国の浙江大学の研究で明らかになっています。研究チームは、88万人以上を対象とした21件の乳がんに関する大規模研究を扱った論文を解析しました。

その結果、n-3脂肪酸を多く摂っていた女性では、乳がんの発症率が14%低下していました。もっともリスクが低下したのはアジア女性であり、これはふだんの摂取量が欧米人に比べて多いためであろうとしています。1日のn-3脂肪酸の摂取量が0.1g増加するごとに、乳がんリスクは5%低下することも判明しました。これは脂肪の多い魚を1週間に1~2食分食べることに相当します。

日本で行われた大規模研究「JACC研究」でも同様な結果が出ているのです。研究チームは、全国の40~79歳の男女約12万人を対象に、魚の摂取と乳がんに関して調査しました。その結果、魚からn-3脂肪酸を多く摂っていた女性では、乳がんの発症率が半分に低下していました。

日本では、伝統的な和食を取り入れた食事スタイルが減りつつあり、魚の摂取量も減少傾向にあります。がんや糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病を予防するためにも、魚を食事に取り入れたいものです。

引用元:http://tokuteikenshin-hokensidou.jp

そのほか、乳がんの予防には運動が欠かせません。負荷のあまり高くないウォーキングやサイクリング、スイミング、ハイキング、ヨガなどでかまわないので、継続して運動習慣を身につけましょう。